カルミアは温もりを知らない９

400話 ページ15

祝400話!!ありがとうございます!!!
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「躱して！」



怒りに身を任せた攻撃は単調でわかりやすい。
ひらりと翻し、ブースターはそのままの勢いで壁に激突した。



「そのまま、かみくだく！」



間髪入れずにズルズキンは無防備な背中に黄色く光る大きな牙を突き刺す。



「スタァ！」



悲鳴のような声を上げ、地面に倒れたブースターは目を回していた。



「ブースター、戦闘不能！」



〈交代を選択したマリィ選手の見事な采配でブースターを撃破！
残りの手持ちポケモンはマリィ選手が3体、スレナ選手2体と依然マリィ選手が有利。


この状況、スレナ選手はどう対処する!!!〉



『頑張ってくれてありがとね。
貴方のおかげで戦いやすくなったよ』



数的有利は取れても、油断は出来ない。


ズルズキンのおかげでブースターがあっさり倒れたように見えるかもしれないけれど、アブソルはやけど状態になっている。


見事なのはスレナの方だ。



『ルフィニ、出番だよ！』



人魚のような尻尾をゆらりと靡かせ着地する。
さっきのブースターとは反対に何を考えているのか分からない、静かな瞳だった。

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