カルミアは温もりを知らない９

396話 ページ11

勢いに乗ったモルペコを止める事も敵わず、ついにエーフィに攻撃が当たる。



空中で大きな爆発が発生し、二匹が落ちてくる。



背中から落ちたエーフィはもちろん、一度は立ち上がったモルペコもすぐに倒れ、起き上がることはなかった。



「エーフィ、モルペコ、互いに戦闘不能！！！」


〈なんという力のぶつかり合い！
二匹の凄まじいパワーに歓声が鳴り止みません！！！〉





「お疲れ様。ありがとう」



ボールに戻しながらそっと声をかける。
微かに揺れるボールにくすりと笑う。


ちらりとスレナを見れば、意識を取り戻したらしいエーフィと少し会話を交わし、そして楽しそうに笑ってボールを構えた。



『もう一回、お願いね』
「ブラッキ」


〈スレナ選手は再びブラッキーを戻してきました！
今大会、随一のタフさを持つブラッキーですが、勝負の行方は果たして！！！〉



さぁ、相手はレパルダスを倒したブラッキー。
誰に言われるまでもなく、スレナのポケモン達の中でも一番の強敵だ。



「任せたよ！アブソル！」
「ソル」



これがアブソルにとって初の公式戦だけど、負ける気はしなかった。

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