カルミアは温もりを知らない８

335話 ページ7

そんなルミアもジムトレーナーは2匹のみで突破している。ルフィ二とコスモだ。


以前ルミアから聞いた実の兄妹だという2匹のコンビネーションは抜群で、オレさま自慢のジムトレーナー達も大いに惑わされていた。……そしてオレ自身も。



ルミアは努力家だ。ドがつくほどの真面目だ。
そんなルミアが今まで身につけた知識とポケモン達とのコンビネーションは厄介この上ない。


使えるものはなんでも使う。
天候もフィールドも、時には相手の技さえも。
それがルミア。


しっかりとした土台。支え。
その上でこそ活きるルミアのポケモン達。


そんなポケモン達も強固な信頼を持っていた。
人とポケモン、だけじゃない。ポケモンとポケモンの強い絆。


どちらが欠けても成立しなかった。
1匹1匹の個性が消滅することなく活かされた自由なバトル。



さらに恐ろしいことにこのバトルスタイルはダブルバトルでこそ真価を発揮した。


リーブとルフィ二。
ルフィ二とコスモ。
コスモとレンカ。


誰もが息を呑むようなコンビネーションをそれぞれがやってのけた。しかもどれも全く違う。



やりにくいだろう。オレさまもそうだった。
なんならそれで1匹も倒せず終わった。


たとえダブルバトルで真価を発揮するバトルスタイルであろうとシングルバトルでも消えることはない。




最初の挑戦者。最後の挑戦者。
トップクラスの個の能力。トップクラスの集の能力。


正反対の性格。
正反対の強さ。


でも二人はどこか似ている気がした。

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