385話 ページ47
そうしてホテルのレストランで、ポケモン達と一緒に美味い飯を食い、ルミアと別れ、部屋に入る。
パチッと電気をつけるとベッドの上の、真っ白な雲のような物体がモゾモゾ動く。
「あのなぁ、そこオレさまのベッド」
「チ〜ル」
不機嫌そうな顔して渋々床に降りたアレムはその大きな翼を羽ばたかせ、ソファへ移動する。
その時に起きた風で部屋が散らかった。
嫌がらせかよ、と内心文句を言いながら部屋を片付ける。
その間にも寝入ったアレムに近付き話しかけた。
「お前が持ってきた日記通りの結末だったよ。やっぱりスレナはこの世界に居るはずのない人間だったんだな」
そう口に出して悔しくなった。
そんなこと信じたくなかったのに。
あの日記が正しいと証明された瞬間、不運にもスレナが存在するはずのない人間だったことの証明になってしまった。
そしてそれは、ルミアも。
「ルミアな、勝ち進んだんだ。トーナメント。
明日俺もルミアも勝ち進めば、準決勝で当たることになる。
オレさまは勝ち上がるし、ルミアも。
あいつも絶対勝ち上がってくるぞ」
別れ際、ルミアは言っていた。
私明日は絶対に勝ち上がるよ、と。
あんなにおどおどして、存在を隠すように息を潜めて生きていて、いつだって悲しそうに笑っていたあのルミアが、いつかの幼い頃のように、いやそれ以上に、キラキラと笑い、自信を持った目でそう言った。
それを聞いて確信したんだ。
ルミアは間違いなく勝ち上がってくると。
「だからお前に頼みがあるんだ。
一緒に出てくれないか？トーナメントに」
持っていたボールをすっと前に出す。
スレナが使っていたアレムのヒールボール。
すると首を起こしたアレムはニヤリと笑って、頭をボールのスイッチにつけ、ボールの中に入ってすぐに出てきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 587人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
パティあす(プロフ) - もなかさん» いつもありがとうございます！オレンジのバンダナはキバナのトレードマークですもんね笑 いつかつけさせてみたいものです！夏休み満喫してくださいね！ (7月24日 11時) (
レス) id: 09dd72a3d5 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 久しぶりに見に来たら神イラストあったんですけど...!!勝手に髪色オレンジだと思ってた...そうだ、あのオレンジ、バンダナだった...盛大な勘違いでしたね笑 でも神イラストだあぁ...!!夏休みに入ったので、これからちょくちょく見に来ます!応援してます!! (7月24日 11時) (レス) @page30 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» いつもありがとうございます！受験……嫌な響きだ〜私も今年は就活なのでお互いがんばりましょう！小説の方も引き続きよろしくお願いします！ (2023年4月24日 16時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 遅くなって申し訳ないないです!!汗 続編おめでとうございます!!今年は受験生なので(なりたくなかった)なかなか見にこられないかもしれません...悲しいです...でも、心の中でいつも応援してますので、がんばってください!!! (2023年4月24日 15時) (レス) @page4 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：パティあす | 作成日時：2023年4月10日 23時
