カルミアは温もりを知らない８

370話 ページ32

「スタァ？」


ニンフィアが倒れたことによりメロメロ状態から解放されたレンカは何があったか分からないというふうに首を傾げる。


『お疲れ様。少し休んで』



ポプラがニンフィアを労り、ボールに戻すタイミングでルミアもレンカを戻していた。



「まさかメロメロ状態を利用してくるなんて、いつの時代も恋は人を変えるんだねえ。今回の場合ポケモンだったけれど。青いねえ」


どこか楽しそうに語るポプラにルミアはタジタジだった。
しかし次の瞬間にはお互いに目付きが変わり、ボールを構え、投げる。



「さあ出番だよ。マシェード！」
『ルニ、お願い！』


〈再びこの対面！勝利の女神はどちらに微笑むのか！〉


『ルニ、サイコショック！』



今回はルミアが先手で動く。
実体化した、針のような念波がマシェードを襲う。



「かふんだんご！」



技が当たる直前、マシェードが作り出したアレルギー反応をもたらす花粉の団子がルニにもヒットした。



「フィ」
「マーシェ」



ルミアの後ろまで吹き飛ばされたルニはすぐさま立ち上がり、ダメージを誤魔化すように振り払う。



「ギガドレイン！」
『サイコキネシス！』



受けたダメージを回復するべく、頭のキノコのような部分を向けた。養分を吸われる直前で脱出することに成功する。

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