1鯉 ページ2
「鯉伴？」
気がつくと俺は振り向いていた。
聞いた覚えも無いが、それでもどこか懐かしい、その名前とそれを呼ぶ声。
忘れていた何かを思い出したように、次々と脳裏に「鯉伴」と呼ぶ人々の姿が浮かんでいく。
涙が頬を伝っていた。
肩を掴まれてハッと我に返る。
先ほどすれ違った時に名前を呼んだ、異様に頭の長い老人が目を見つめていた。
『……お、や…じ？』
俺はこの老人を知っている。さっき見た人々の中にもいた。いつのまにかそう言っていた。
「……おぬし名はなんと言うんじゃ」
見開いていた目をゆっくりと閉じながらそう問いかけてきた。
『紅蘭です』
それだ、これが俺の名前。俺は断じて鯉伴では無い。
「紅蘭か…いい名じゃな。もう辺りは暗い…気をつけて帰るんじゃぞ」
そう言ってその老人は俺の頭に手を優しく置いたあと、向こうへ歩いて行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たこ焼きんぐ(プロフ) - 夜月さん» 更新頑張ります！！次回は恐らく春休み中になると思われますが…絡みのみたいキャラなどあれば、若しかすると物語中にねじ込める事が出来るかもなので…あればまたコメントいただければと思います！ありがとうございます (2018年2月28日 13時) (
レス) id: 7829f6e46d (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - とても好みな作品です！更新頑張ってくれ給え！← (2018年2月28日 8時) (レス) id: d9d3338933 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼きんぐ(プロフ) - コメントありがとうございます!!!!!!!!!初の試みで右も左も分からず詰まりに詰まりスランプですが、原作との辻褄合わせ頑張りたいですね…更新速度はものすごく遅いですがよろしくお願いします (2018年2月15日 7時) (レス) id: 7829f6e46d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 擽(プロフ) - 鯉伴様ァァっ(夢主さん素敵ですd('∀'*)これからも応援しています！ (2018年2月15日 3時) (レス) id: 9bde497a4d (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼きんぐ(プロフ) - kanaさん» コメントありがとうございます！！とても嬉しいです！！先人の全くいない鯉伴転生なので四苦八苦しており、中々続きをかけていませんがまた春休み、夏休み等に少しづつ書いていけたらと思っています！良ければリクオ兄主の方もご覧くだされば…と思います！！ (2018年2月4日 10時) (レス) id: 7829f6e46d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たこ焼きんぐ | 作者ホームページ：http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時：2017年12月22日 23時
