25.手のひら ページ26
.
『……ずっと昔から、月は綺麗に見えてたよ』
座っていた花壇の縁からぴょこんと降りて、小走りでこちらに駆け寄ってくる。握られた手はお互いに熱を持って、多分今俺の顔は真っ赤だ。夜でよかった。
「……何よその顔」
『しあわせのかおー!』
「もう、なにそれぇ」
ふにゃふにゃっと緩みきった顔が、幸せそうな声がたまらなく愛しい。俺ってこんなにロマンチストだったっけ?……なんて、まぁどうでもいいか。
俺の指先を引っ張って遊んでいるこの娘を、まずはどうにかしなくちゃねぇ。
「ほら、早く戻るよぉ?
あんま長く席外すとかさくんに怒られるからねぇ」
『はーい』
照れ隠しのつもりだった。繋いだ手はそのままに、全員が集まっているであろう反対側まで、いつもよりゆったりとしたペースで歩いた。その間に言葉はないけれど、何故だかとても心地よかった。
「………あぁ、せっかくだし。
A、写真撮るよ」
438人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふぁる(プロフ) - @雨粒(`・∀・´)@推しを笑顔に!!さん» ありがとうございます!!そう言っていただけると嬉しいです♪楽しんでいってくださいね〜 (2020年8月28日 22時) (レス) id: e885882f23 (このIDを非表示/違反報告)
@雨粒(`・∀・´)@推しを笑顔に!!(プロフ) - え、もう内容画好きで、KnightsPの私に最高な物語ばっか描きますね……もうほんっとに最高です!いつも応援させていただいています!作品作って下さりありがとうございます! (2020年8月28日 20時) (レス) id: 78b28daee8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ