Chase you―κ ページ32
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『ねえ、この日記いったん預かってくれないかな』
「なんだって突然そんなこと言いやがる。」
『私ちょっと行くとこあるから、じゃあねー』
「ッはァ！？」
昼休み、テスト範囲を確認していた最中。
序氏抗星は何を言うでもなくジッと、窓の外を見つめていた。
またいつものように、ぼうっとしているのだろうと思っていた形兆は彼女の肩に手を置こうとする。
そのときに覗いた彼女の表情は、普段通りの仏頂面＿＿＿なとでは、なかった。
彼女はどんなときだって表情を動かしはしない。そんな調子なので、周りでは死んだ魚よりやべー顔などと揶揄されることもある。そんな彼女の無表情が＿＿＿＿＿解けていた。
醜く歪んだ、小さな眉間の皺。たったそれだけの破綻。
それを見て、形兆は異常を感じ取る。
しかし歪みは直ぐに補正され、彼女は何もなかったと言うような無表情に戻っていた。その次に出てきた言葉は、日記を預かって欲しい、という奇妙な頼み出。
『じゃ、』
そして彼女は去った。
＿＿＿＿＿彼女はそれ以降、行方不明になってしまった。
##
「＿＿＿＿見るのはやめてッ！あまりにも……あまりにも、残酷すぎるッ！！」
加え、矢安宮重清までもが行方不明となった、翌日。
ふたりの突然な行方不明を不審に思った仗助、形兆、億泰らは、杉本鈴美の元で衝撃的な光景を目にする。
「お……ォッ、ら…パパ……マ、マ、を…守、ォ………」
例の小道の脇で、地べたに座り込み……、パパとママを守る、となんども言葉を繰り返す矢安宮重清＿＿＿重ちーの魂の姿を。
その身体は血にまみれ…、顔面がなんらかの衝撃で歪んでおり、無惨なことに脳の一部が体外にはみ出ていた。
それを見た仗助達は、言葉を失っていた。杜王町に棲む殺人鬼の存在を、嫌でも濃く認識させられた。
唐突にふたりが消え去ったのも、重ちーのハーヴェストがベージュ色をした斑模様のボタンを持って、異常な消え方をしたのも。殺人鬼がスタンド使いである証拠に違いはない。
スタンド使いの仕業という事実が発覚したからには、と空条承太郎も犯人の捜索に乗り出す。
各々、場にいたスタンド使い達も危機に身を固めることだろう。
彼らはそうして、本格的に動き出したのだ。
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匿名希望の松尾です(プロフ) - イチジク最高！イチジク最高！……意外！それはチェン◯ーマンッ！ 読んだ瞬間、既に右の★とお気に入りに触れていました…(訳：最高に面白いです) (2022年8月2日 18時) (
レス) @page9 id: 8195809f5d (このIDを非表示/違反報告)
おそら - おもしろいです！ (2022年7月31日 15時) (レス) id: bee8fdeca4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飽き性星人 | 作成日時：2022年7月27日 7時
