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Aside
その日の仕事は散々。
ミスばっかりでひたすら謝ってた記憶しかな
い。
疲れ切って家に帰ると待ち構えたようにさくらが部屋に入ってきた。
「お疲れ様、今いい?」
⋯そんなこといつも言って来ないくせに
なんだかよそよそしいさくらに胸が痛い。
聞きたくない。
聞きたくないけどいつかは受け入れなきゃいけない現実。
いいよ、と返事した私に向かい合って膝を抱えて座り込んださくら。
「⋯みっくんにね?好きって言って貰ったの。」
⋯そっか。
わかってはいてもやっぱり直接聞くと絶望感が半端ない。
「⋯おめでと。さくら」
どうしよう?私ちゃんと笑えてる?
声が震えそうになるのを必死で堪えた。
私を真正面から見つめるさくら。
「⋯いいよね?私、みっくんと付き合っても。」
どうしてそんな事聞くの?
お互い想い合ってるんでしょ⋯?
「もちろん。さくらの想いが届いたんだね。良かったね?」
私の言葉にほっとしたように頬を赤らめて頷くさくらは私が今まで見た事のないような可愛らしさで、ドキッとした。
好きな人に愛されたらこんなに綺麗になれるんだな。
恋してる顔のさくらが羨ましくて。
すぐそこにある鏡にうつる自分はいったい今どんな顔してんだろ?って。
嫉妬で醜い顔してるのかな?
ちゃんとさくらを祝福してる顔出来てる?
⋯怖くて鏡を見る事は出来なかった。
「Aちゃんにも婚約者がいるなんて突然でびっくりしたよ?」
いつものさくらに戻って明るく聞いてくる。
「婚約者、って言ったら堅苦しいんだけど⋯いずれかはそうなればいいなって。」
言いながら、私ほんとにそう思ってるのかな?
なんて自問自答する。
宏光がさくらの彼氏なんだ⋯
今までとはやっぱり違うの?
さくらだけに特別な顔をする宏光を身近で見られる自信なんてないよ。
⋯三人で会うの、辛い⋯
そう思うと無性に玉森さんに会いたくてたまらなくなった。
またあの声で名前を呼ばれたい。
また好きだよって言ってもらわなきゃ。
⋯またたくさん抱きしめてもらわなきゃ。
じゃないとどうにかなっちゃいそうだよ⋯
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M※H(プロフ) - じゅんさん» 初めまして!!コメありがとうございます(^^)これからの三人の行方、見守って頂ければとおもいます!今日中にはアップしたい!(笑)希望(笑)しばらくお待ちください!ほんと、ありがたいですー(^^) (2018年9月14日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
M※H(プロフ) - はちみつミキティーさん» 初めまして!初コメ♪とっても嬉しいです!H、応援して頂けますか(^^)ありがとうございます!これからみっくんの気持ちと主人公の気持ち、どんどん複雑になっていきますよー?玉ちゃん押し切れるか?(笑)また遊びに来てくださーい♪ (2018年9月14日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
じゅん(プロフ) - 初めまして!更新が待ち遠しいです! (2018年9月13日 23時) (レス) id: dccac60caa (このIDを非表示/違反報告)
はちみつミキティー(プロフ) - 初めまして!!毎回ドキドキしながら読んでます☆私、Hさんsideです(/ω\*)玉ちゃんと結婚しちゃうのってウズウズ_(:3 」∠)_更新楽しみにお待ちしてます☆☆ (2018年9月13日 21時) (レス) id: cab4bb16ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M※H | 作成日時:2018年8月5日 15時