.・＊11個の魔法＊・.第４章.・＊

第１０７話ーアイクｓｉｄｅー ページ9

朱雀「レイラン!!」

レイ「はぁ、はぁ…あぁっ!!」

ソーラ「ひぃっ!?」


ソーラさんが小さな悲鳴をあげた。

無理もない。

男の自分ですら、目を背けたくなるような光景だった。






うつ伏せで、体を丸めたレイさん。

その背中が裂けたのだ。


クロウ「すまん、レイラン。すまん…」


クロウさんは膝から崩れ落ち、涙を流している。


あちゃみ「今、何が起きてる…の？」


涙を流しながらレイさんに近づこうとしているあちゃみさんをしょうさんが抱きしめ、止めている。


玄武「今、あの少女は内から神に喰われておる」

とも「喰われ!?」









レイ「がっ！は、はぁ…ク、クロウ、さん!!」

クロウ「っ！な、何だ!!」


レイ「わ、かった！わかっ、たの！皆さんを、元の世界に、返…す、方法を!! がっ…」

クロウ「レイラン!!」

レイ「地下!!この城の、地下の扉、だったの!!」

クロウ「もう、もう喋るな!!お前に、そういうのを望んでいた訳じゃないんだ…」


レイ「最後だもの、喋らせ、てよ…


あぁぁぁぁぁっ!!!!」









-









レイさんは笑っていた。


自分達よりも、辛く、苦しく、痛いはずなのに・・・





血で顔が汚れているのに、









自分は、とても凛々しく、美しいと思ってしまった＿＿＿。

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