さよなら兄上様 ページ2
あれから 十数年……
英智は 家を継ぎ、一国の主となって
既に 奥さんがいた
一方のAは……
「姫様!!
お待ちくださいまし!!!」
「ふふ〜ん!!
追いかけっこは楽しいわね!!」
容姿端麗のまま育ったのはいいが
少し……いやかなりお転婆に育ってしまった
そのお転婆ぶりのせいで 婚約話は一切なかった。
17になれば この時代は行き遅れの分類に入ってしまうが
当本人は全然気にしていなく
むしろ 「兄上様のそばに入れて幸せ」
なんて言っている。
家臣達は こんな姫様に眉をひそめていて
「おてんば姫は手が焼ける」
だの
「ほんと お兄様はりっぱなのに……」
だの
散々の言われ様でした。
……が
本人はいつも笑顔でみんなに接していたので
周りの人をどんどん虜にさせ 憎みたくても憎めない
そんな姫様だった
そんな姫様がある日 とうとう英智に呼ばれた
「兄上様なんでしょうか!!
とうとう 私を側室にして下さる気になりましたか!?」
「ふふ……相変わらず Aは面白いことを言うね
だけど 違う。
君には 隣国の瀬名泉に嫁いでほしいんだ」
「…っ……え??兄上様、正気ですか!?
隣国は 代々敵対していたはずでは……」
隣国は 長年敵対していた国で
今回の婚約で 同盟を組もうという話だった
しかも Aが嫁ぐ瀬名泉は
一国の主だが 元々の主をあの手この手で
欝に落とし 自分が後継者になるように仕向けた
とも言われている大名で
「白銀の毒蛇」とも呼ばれている非道な人だ
だが 冷や汗をかく Aとは対照に
英智は涼し気な顔でAを見つめる
「君が嫁がないと
天祥院家の未来はないんだ……意味わかるね?」
「……兄上様……っ……
わかりました……嫁ぎます。」
Aは 涙目で 英智の部屋から出て行った
「……A……
君と僕の初恋も犠牲にしなければいけないんだ……」
なんて 切なげに英智が言っていたことなんて知らずに
✓側室……戦国時代は子孫をどんどん残していかなければいけないため 本妻以外の子供を産ませるための妻(もちろん 側室を可愛がっていた武将がほとんどでしたよ!←)
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蒼夜(プロフ) - ***さん» コメントありがとうございます!もしも二人が八百屋さんだったらただの漫才だろうなーと考えて書きましたwww (2017年12月26日 19時) (レス) id: 6a79d611d0 (このIDを非表示/違反報告)
*** - 翠くんお疲れ(´・ω・)千秋さんのキュウリのくだりで笑ってしまった (2017年12月22日 15時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼夜 | 作成日時:2017年12月12日 20時