運命の糸は知っている[上杉和典]Season２

９２紡ぎ目 ページ47

広場に着いたのはいいものの、上杉と黒木、悠飛しかおらず、若武たちがいない。

いない時点で分かってたけど、一緒に回っていないらしい。



上「...A、これ」



和典が、私に小さな袋を差し出した。

中を開けると、私がさっき見ていたネックレスが。



貴『これ...！』


上「お揃いっていうのもいいなって、思って...嫌だったか？」


貴『全然！ありがとうっ！』(ﾆｺｯ



そうお礼を言って、私は笑った。


少しして、他のメンバーが来たんだけど、私たちはポカーン。

なぜって、４人全員びしょ濡れだったから。



上「お前ら、なんでそんな濡れてんだ？」



若武は、水滴が滴り落ちて来る前髪を忌々しげに書き上げる。



若「奥の方でアシカショーやっててさ。

　 結構混んでたんだけど、最前列がちょうど人数分空いてたから座ったんだ。

　 そしたら、アシカが水槽に飛び込む時にすっげぇかかって、この様」



それを聞いた瞬間、私たちは吹き出した。

イルカショーでもこんなに濡れる事ってあんまりないのに。




黒「どうせあとから海入るんだから、それまでの我慢だ。

　 で、これからどうするんだ？」




黒木がそう言うと、若武は思い出したように答える。



若「さっき寄った店で見つけてさ、３人で話してたんだ。

　 我ら探偵チームKZの絆と団結力を高めるのにいいんじゃないかって｣


貴『何見つけたのよ？』


七「取り合えず、見た方が早いから、行こうぜ」



それで、みんなでその店に向かった。




・



若「さっき言ってたのは、これ」



そう言って若武が指差したのは、文字のストラップ。

平がな、カタカナ、漢字、アルファベットなどなど...色も豊富。



片「これをどうすんだよ」


小「チームのメンバーは９人、そして、【たんていチームKZ】で９文字。

　 だから、一人一文字つけるといいんじゃないかなって」



あぁ、なるほど。

てか、それすごい偶然。



立「文字はどうやって決めるの？」


若「各自１５０円ずつ出して、俺が買ってくる。

　 文字はじゃんけんで勝った奴から引いていこうぜ。

　 見えると面白くないから、包装されたままで」



その言葉にみんなが頷き、可決。

各自お金を出して若武が払い、それを持って別荘に帰った。



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誰がどの文字を取るか予想出来ますか？

当たったらすごい、というちょっとした運試し。←



　

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