運命の糸は知っている[上杉和典]Season２

８３紡ぎ目 ページ37

片山side



Aが俺のこと好きだった...？ふざけるなよ...！

怒りの矛先はAじゃなく、俺に向いていた。




俺はあいつらを応援するって、この感情は押し殺すって決めたはずなのに、

もっと早く伝えていれば、あいつの隣には俺がいたんだという思いが募る。





何度も思った、伝えようかって。



けど、俺はただの幼なじみとしか見てもらえてないと思っていたから、

それならいっそ、ずっと幼なじみとしてAの傍に居ようと決めた。




なのに、それが裏目に出ることになった。




こんなんじゃ、二人を応援出来ねーじゃねーか。

Aを、【幼なじみ】として支えてやれねーじゃねーか。



立花と一緒に花火を見ながら微笑んでいるAを見る。


昔とは違う、大人っぽい微笑み。

綺麗で、繊細で、花開くようで柔らかい。




....いいんだよ、俺が悪いだけなんだ。

俺はもう決めた以上、あいつの傍で支えるだけだ。




けど、これくらい許せよな。




上杉に近づいて、宣言するように言った。




片「俺、昨日言ったよな。お前らを応援するけど、

　 もし悲しませたりしたら俺が貰うって。



　 ...その言葉、忘れんなよ、絶対に」


上「...忘れようと思っても忘れられるかよ。

　 安心しろ。それは未来永劫ねーから」




はっ...俺は一生、コイツに敵わねーな。



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ちょっと切ない、失恋した男の子のお話。

誰かが付き合うということは、同時に、誰かが失恋するってことだと思います。

だからみんな、気持ちは早く伝えた方がいいよ。結果はどうであれ。



なんて、絶賛絶対に叶わない恋をしている作者からのいらないアドバイス。←

え？なんで叶わないか？二次元にいるからさっ！！←



嘘です二次元にも好きなキャラいるけどこれは三次元相手です。

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