面影 ページ32
青道高校の二年生には、
毎年子供達との触れ合うボランティアがある。
行くのは保育園、幼稚園、児童館、小学校、そして児童養護施設。
その割り振りは先生達に決められ、私は児童養護施設の担当になった。
一也も倉持も、B組の野球三人は全員バラバラだ。
「俺達がバラバラなのは珍しいな」
「場所も多いし、分かれてもおかしくはないだろ」
どうやら二人は同じ班のメンバー全員が違うクラスらしい。
私のグループのメンバーは四人で、そのうちの一人は風菜だ。
「施設かぁ、保育園とかより大変そう」
『そうね』
児童養護施設には、親から虐待を受けている所を引き取られたり、
親に捨てられたり、そもそも親がいなかったりする子が集まっている。
つまりは、私とほぼ同じ境遇の子供達ということだ。
なら、少しでもその子達の支えになってあげたい。
私が一也に救われたように。
しかし、頭では抜け出せたと思っていても、
心はまだあの人達に捕われていたままだった。
ボランティア当日。
施設の人に案内されて入った広間には、たくさんの子供達がいた。
ざっと数えただけでも二十人程...多過ぎる。
こんなたくさんの子供達が自分と同じ、
またはそれ以上に残酷な人生を歩んで来たのかと思うと、心が痛む。
思わず眉を潜めると、私の袖が弱い力でクイッと引っ張られた。
振り返ると、小さな女の子がじっと私を見上げていた。
私はその子の目線に合わせてしゃがみ、優しく問い掛ける。
『どうしたの？』
「おねえちゃん、お名前なぁに？」
『Aよ。あなたは？』
「ゆり。あのね、ゆりね、あとちょっとしたらみんなとさよならするの」
この子の言う"さよなら"は、新しい家族に引き取られる事を指すのだろう。
どのような経緯でここに来たのかは分からないが、
この子の幸せな家族に恵まれたのだ。
『よかったね、いい人達に出会えて』
「うん！」
嬉しそうな笑顔に、私も何だか幸せな気分になる。
次の瞬間、そんな気分も一瞬にして崩れ去った。
「ゆりちゃん、お迎え来たよ」
施設の人の声に、ゆりちゃんがパッとそちらを向く。
私も同じ方向を向き、思わず息を止めた。
ゆりちゃんを迎えに来た女性が、母にそっくりだったから。
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桜餅(プロフ) - 藍こさん» 安心してください。私が黒歴史公開してる時点で大変なことになってるので←(そういうことじゃない) (2020年10月14日 19時) (
レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
藍こ(プロフ) - 私が描くのですか？？？まさかそういう方向にもっていかれるとはwwwやめておいたほうがいいですよ！大変なことになっちゃいます！ (2020年10月6日 14時) (レス) id: b64ba8aeaf (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - そるとさん» 全然大丈夫です！描いていただけるだけでもう嬉しいので！！神イラスト楽しみに待ってますね＼(^▽^＠)ノ (2020年10月5日 23時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
そると - 桜餅さん» 10/5は夢主さんの誕生日ということでイラストを描いているのですが、当日に間に合わなさそうです…(泣)すみません…近日中に申請してURLを貰ってきます！ (2020年10月4日 20時) (レス) id: 46a8a6322a (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - 菜々子さん» そのストック全部送ってくださいませんか＿|￣|○(土下座)私も菜々子さんの小説の更新wktkしながら待ってますw菜々子さんのとこの夢主さんが可愛いんじゃ(*￣∇￣*) (2020年10月4日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜餅 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti
作成日時：2020年6月11日 21時
