"通称"愛されマネージャーの日常second【番外編】

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『ゆび、わ...？』



青いサファイアが埋め込まれた、シルバーの指輪。

その指輪に、私は心当たりがあった。


ぽかんとしてその指輪を見ていると、

椅子に座り直した一也が恥ずかしそうに頬をかいた。



「Aって、俺が"欲しいものあるか"って聞いても、

　絶対"ない"って言うだろ。

　誕生日とかクリスマスとかの特別な日だって。


　そんなお前が広告でこの指輪を見て目キラキラさせてるの見たら、

　買ってやりたくなるのが普通だろ？

　何もない日だから、せめてスマートに渡したかったのに...かっこ悪ィ」


『じゃあ、あのアイドルの人は...？』


「うちの球団の先輩の妹。アクセサリーとか分かんねぇから、アドバイス貰ってたの。

　お前、芸能人の名前は知ってても家族構成とか全然知らねぇもんなぁ」



そういえば、確かに一也と同じ球団に彼女と同じ名字の人がいた気がする。

顔も...言われてみれば似ている、多分。


そう思いながら、私は再び指輪へと視線を移す。

欲しいと思っていたのは本当なのだが、これは...まぁいいか。



『一也にあげたいなって思って見てたのよ？』


「...は？俺？」


『一也だって、私に何か欲しいってねだることないでしょう？

　だから、本当は自分で買って渡したかったのに』



そう言うと、今度は一也がポカンとする番だ。

少ししてやっと意味が理解出来たらしい一也が、大きく溜息をついた。



「お互い勘違いしてたってわけか」


『そうね』


「...じゃあ、一つおねだり。

　その指輪、俺につけさせてくれ」



何を言い出すかと思えば。

それはおねだりとは言わないけど、と思いながら、私は一也に右手を差し出した。

一也はそっと私の薬指に指輪をはめる。



「次付ける時は左だな」


『...ばか』



それが何を意味するのか分からないほど、私は鈍くない。

一也の言葉に少し嬉しさを感じていると、「なぁ」と一也が口を開いた。



「もう一つ、おねだりしていいか？」


『何？』


「...今日の夜は、Aが欲しい」



熱を含んだ一也の声が、私の鼓膜を揺らす。

一也の言葉に、私は小さく頷いた。



後日、一也の右薬指にもお揃いの指輪がはめられていたのは言うまでもない。



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さわ様、リクエストありがとうございました！

初のプロパロ、楽しかったです！

あと最後の御幸の言葉やり過ぎた感←
　

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