みなさんのお悩み、我ら生徒会KZが解決します！

・２ ページ14

翌日、私たちは休み時間や放課後を利用して、

各自であの幽霊現象について聞き込みをした。

内容は、翼から聞いたこととほぼ一緒だった。


聞いてる時、本当に怖かったんだよ。


それで、放課後の聞き込みが終わったら生徒会室に集まり、

聞いた情報をみんなで出しあったんだ。


けどやっぱり、みんな結果は同じだったみたい。



「じゃあ、俺から」



そんな中、黒木くんが片手を上げ、席を立つ。



「俺が聞いたのも、ほとんど美門と同じ内容のものが多かった。

　 けど一つ、気になる話があったんだ」



おっ！何だろう...。



「証言者にいつのことか聞いたら、

　 どうやらその幽霊現象が起きるのは、水曜日以外の日らしい」



水曜日以外の日？

黒木くんの情報に、私だけでなく他全員も首を傾げる。



「水曜日って、何かあったか？」


「うーん、五限だってことくらいじゃないかな」


「体育館使う部活で、水曜日が指定休日だってところもない。

　 みんな、部活できる時間がいつもより長いからって」



てことは、別に特別なことがある日じゃないんだ。

なのに水曜日以外の日に現れるのは、なんで！？



「じゃあ、今度は俺が話していい？」



その言葉で、私たちは一斉に忍の方を見た。

こういう系統は、忍が一番強いんだ。

もしかしたら、すごい情報を持ってるかも！



「俺、ある程度聞き込みした後、その体育館に行ってみたんだ。

　 俺のクラス、今日体育なくて、行く機会なかったからさ。

　 で、そこで分かったことは...」



ご、ゴクリ...。



「これは幽霊現象じゃないってこと」



へっ！？

あっけらかんとしている私たちに気付かず、忍は話を進める。



「霊気が漂っていれば、入った瞬間分かるけど、

　 俺が入った時は全然違和感もなにも感じなかった。

　 でも、もし霊が出るんだったら、今いなくとも霊気は残っているはずなんだ。

　 それで少しの間そこにいたんだけど、まるっきり変化なし。

　 つまり、これは幽霊現象でもなんでもなくて、人間によるものだ」



人間によるものぉ！？

てことは、この学校の生徒が正体ってことだよね。


私たちは顔を見合わせる。

忍の霊感は、これまでのこともあって信用してる。


けど、聞いた話では、入ったら誰もいないってことだった。

普通の人間が、一瞬で消えるなんてこと、できるんだろうか？

・３→←体育館の幽霊編

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す