35話 ページ36
椿：ねぇ、俺の残念会に付き合ってよ
〜近くの公園にて〜
椿：まぁ正直な話、悔しいっちゃ悔しいんだ
声優目指したのは俺の方が先で梓は俺が引っ張りこんだはずなのに、いつの間にか抜かれてた
昔からそうなんだよな
梓の方が何をやっても上なんだよ
同じ卵から産まれたはずなのに
真面目な話、演技は梓の方が上だよ
俺にもわかる
だから、今回の判断は正しいんだよな
それがわかってるから、悔しいんだ
A：お兄ちゃん…
椿：そう言えば、聞きたいことがあるんだけどさ
A：？何ぞや？
椿：さっき梓に梓の声が大好きだって言ってたでしょ？
じゃあ俺は？
A：もちろん椿お兄ちゃんの声も大好きだよ！
まぁ、演技力云々はよう知らんけど椿お兄ちゃんには椿お兄ちゃんの良さがあって、梓お兄ちゃんには梓お兄ちゃんの良さがあるってことでしょ？
つまり椿お兄ちゃんにしか出来ない役もあるって事じゃん？
そういうと椿の唇がうちの唇と重なる
椿：…ごめん…
でもさ、落ち込んでる男の子が立ち直るには、可愛い女の子のキスが1番必要なんだ
と、再びうちにキスをした
A：(やばい、彼氏に殺される…！
いや、これは断じて浮気じゃないはず！)
椿：所でさ、さっきから気になってたんだけど…
このマフラーってメンズじゃね？
しかもさ、デザイン、割と俺好みだし…
何か、ムカつくんだよなぁ
A：おやおや、ヤキモチですかぁ？(笑)
椿：悪ぃかよ
A：別にー？
ほら、もう寒いし風邪引いたら大変だから早く帰ろ？
うちは手を椿に差し出す
椿：あぁ
椿もその手を握ってくれた
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作者名：みゅう | 作成日時：2020年10月25日 5時
