俺たちの姫 41 ページ9
泉side
「ナル〜、まだ姫様は着替えてるのか？」
「仕方ないじゃない。女の子の身だしなみには時間がかかるものなの」
「うぅ……姫様〜まだかぁ？」
じっとしてるのが性にあわないのか、部屋を覗こうとしてなるくんに叩かれている王さまに、
面白がって便乗しようとするくまくんの首根っこを掴む。
ついさっき、待ちきれなかった王さま達とこの部屋の前にやってきたのだが、5人揃うと騒がしいったらない。
「もうっ、大人しく待ってなさいよォ」
「いや、もう終わったから入っていいぞ」
扉の向こうから姫様の了承が聞こえると、王さまが先陣を切って部屋に入って行く。
と、思ったらピタリとその動きが止まった。
「どうしたのォ？王さ、ま…………」
次に入ったなるくんも。
「うわぁ………」
その次のくまくんも。
「…………」
かさくんは一点を見つめたまま、言葉すら発さない。
何事かと部屋の中を覗いて息を呑む。
その5つ視線の先に居たのは＿＿＿＿＿＿＿＿
「なんだお前ら、みんなして固まって」
あのドレスを着た、姫様の姿。
朝日の光が豊かな黒髪を艶やかに照らし、紺の生地をさらに引き立たせる。
動きやすいよう身体のラインにぴったりと合わせられたデザインは、今までの服ではあまりわからなかった姫様の女性的な部分を強調した。
要するに、＿＿＿＿＿とても綺麗だったのだ。
「……………まさか、そんなに似合わないか………？
やっぱり私がこんな綺麗なドレスを着ると顔が負けるよな……少し申し訳なくなってきたぞ」
剣を持つせいで肩幅も広いし、云々。
そんなことはどうだっていい。
男前で、いたずら好きで。
そんな困った『
一輪の百合のような、可憐な『
“この腕の中に閉じ込めてしまいたい”。
そんな欲望が一瞬生まれて、消える。
＿＿＿＿＿俺は、一体何を考えて…………
頭を軽く振ってそんな
「＿＿＿＿まぁ、悪くないんじゃないのぉ」
やっとの思いで俺の口から出たのは、素直じゃない、ひねくれた言葉。
それでも姫様は驚いたようにきょとんとした後に、ふわりと目を細めて言うのだ。
「ありがとう、いずみ」
あぁもう、チョ〜うざぁい…………
ーーーー
前作、殿堂入りありがとうございます！
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のん！ - この作品大好きです！！更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年11月7日 10時) (
レス) id: c2d5ae3557 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とっても面白いです！続きがとても、楽しみです！ (2020年10月14日 4時) (レス) id: 49147fff59 (このIDを非表示/違反報告)
餅すけ - 続きをすごく楽しみにしています！！更新は大変だと思いますが。頑張って下さい！！応援しています！！！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: e704f87021 (このIDを非表示/違反報告)
リオン - 更新大変だと思いますが、無理のない範囲で更新頑張ってください。この作品大好きです！！！！！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: e704f87021 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - とっても面白くて、続き楽しみにしてます！ (2020年2月14日 4時) (レス) id: 6241f35e59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨネーズ | 作成日時：2018年12月22日 17時
