俺たちの姫 35 ページ3
その頃、レオたち一行はプランタンとオトヌの国境付近にある森へ来ていた。
「この森付近が1番誘拐犯との遭遇率が高いらしいねぇ」
「暗くてじめじめしてて不気味だなっ」
「しかし、この場所を通るのがオトヌの栄えているmarketへの近道のようですね。オトヌは作物が盛んな国ですから」
何か手がかりはないかと森を歩き回るが、歩いても歩いても景色は一向に変わらない。
「……ここ、さっきも通ったよねぇ」
「周りが木だらけで確証は持てませんが……
そうですね。
同じところをぐるぐると回っている気がします。」
何かがおかしい。
それはわかっているのに為す術がない。
泉と司の顔に焦りが見えた。
すると、
「……ちょっと待ってろ」
そう言ってレオが草むらの奥に消えてしまう。
ふたりの制止の声は届かなかったようだ。
「…あんのばかっ！」
「leaderが行方不明になってしまったらどうするのですか！？」
「そこまでバカじゃないよ、あいつも。
何か理由はあると思うんだけどさぁ……」
仕方がない、としばらくその場で待っているとガサガサと音がしてひょこっとレオが顔を出した。
「……やっぱりか」
「おかえり、王さま。何かわかったわけ？」
「……おれは、この草むらからに入って“真っ直ぐにしか”進んでない。
でもこの場所に戻ってきた。
……言ってることはわかるな？」
人ならざるものの仕業である、その半信半疑だった仮説が色濃くなり、なんとも言えぬ緊張が走る。
「とりあえず、帰れるようになったら姫様に報告しよう。何か知ってるかもしれないしな！」
「これは…ただの誘拐未遂事件じゃないかもねぇ」
.
その頃、森の中心に位置する小さな小屋では、ひとりの青年がその様子を水晶越しに見つめていた。
「ごめんネ。キミ達にはにいさんの計画を邪魔して欲しくないんダ。
大丈夫。日が暮れれば魔法は解けるヨ」
誰に聞かせる訳でもないその言葉は、バサッと青年がマントをひるがえす音でかき消された。
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のん！ - この作品大好きです！！更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年11月7日 10時) (
レス) id: c2d5ae3557 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とっても面白いです！続きがとても、楽しみです！ (2020年10月14日 4時) (レス) id: 49147fff59 (このIDを非表示/違反報告)
餅すけ - 続きをすごく楽しみにしています！！更新は大変だと思いますが。頑張って下さい！！応援しています！！！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: e704f87021 (このIDを非表示/違反報告)
リオン - 更新大変だと思いますが、無理のない範囲で更新頑張ってください。この作品大好きです！！！！！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: e704f87021 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - とっても面白くて、続き楽しみにしてます！ (2020年2月14日 4時) (レス) id: 6241f35e59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨネーズ | 作成日時：2018年12月22日 17時
