俺たちの姫 51 ページ19
「わかったよ。次からは気をつけるから許してくれ、な？」
なんとかご立腹状態のいずみをなだめ、もう一度双子に向き合う。
「今から君たちをこの国で保護したいと思ってるんだが……ご両親とか、いるかな？」
2人はそっくりの動作でふるふると首を振る。
やはり、この子達は捨て子のようだ。
「お母さんは俺たちを産んですぐ死んじゃった」
「お父さんはこのそっくりな顔が気持ち悪いって」
「そう、か……嫌なことを思い出させたな。すまない」
「「いいよ、もう慣れたから」」
なんてことないようにさらりと言ってのける幼子に胸が詰まる思いがした。この子達が心の底から笑えるような環境を整えてやらねば、と決意を新たにする。
「君たちの要望になるべく沿った環境を用意しよう。なにか要望はあるか？」
「「なら……」」
2人は同時に口を開き、一瞬思案したかと思うとお互いに顔を見合せ、にっこりとした笑顔を向けた。
「「俺/おれたち、お姉さんの傍にいたいな」」
「なんだ、そんなことならもちろんいいぞ」
「「「「「なっ……！」」」」」
ありえないとばかりに声を上げたのはKnightsの面々。あんぐりと口を開けてかなりの間抜け面だ。
「どうした？お前たち……せっかくの綺麗な顔がもったいないぞ？」
きょとん、と聞けば5つの端正な顔が一気にぐるんとこちらを向いた。みんなどこか呆れたような顔をしている。
「ちょっと、あんた本当に馬鹿なのぉ？」
「子供とはいえ見ず知らずの人間なのよォ？」
「あんた、自分の立場理解したことある……？」
「……言葉もありませんね」
「まぁ、そこがいい所でもあるだけどなぁ……今回ばかりはおれも反対」
Knightsの鋭いが最もな意見にうぐっ、と言葉に詰まる。確かにその通りではあるのだが、しかし……。ちらっ、と双子に目をやると、2人の目尻は寂しそうに下がり、その双眸は期待を含んでうるうると私を見上げていた。……うっ。
「……なぁ、もしかしてだけど、A様って小さい子供が好きなのか？」
れおの何気なく放たれた言葉にぴくっと体が揺れる。慌てて取り繕ってはみたものの、その一瞬の違和感を彼らが見逃すはずもなく。
「ははぁん、なるほどねぇ……」
「あらまぁ、あのA様にも可愛らしいところがあるじゃないの♪」
「い、いいだろ、別に……子供が好きだって」
生暖かくなった視線に耐えられなくなって、そっと斜め下に顔を向ける。
「「お姉さん、お顔真っ赤だよ！」」
「くっ……！」
続く (更新停止中)
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のん！ - この作品大好きです！！更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年11月7日 10時) (
レス) id: c2d5ae3557 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とっても面白いです！続きがとても、楽しみです！ (2020年10月14日 4時) (レス) id: 49147fff59 (このIDを非表示/違反報告)
餅すけ - 続きをすごく楽しみにしています！！更新は大変だと思いますが。頑張って下さい！！応援しています！！！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: e704f87021 (このIDを非表示/違反報告)
リオン - 更新大変だと思いますが、無理のない範囲で更新頑張ってください。この作品大好きです！！！！！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: e704f87021 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - とっても面白くて、続き楽しみにしてます！ (2020年2月14日 4時) (レス) id: 6241f35e59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨネーズ | 作成日時：2018年12月22日 17時
