38.別れと再会 ページ38
放課後―
『ドラコ、本当にありがとう』
「いや、僕はただ父上を説得しただけだ」
ウィザウィングスを撫でるクロウに肩をすくめるドラコ
『ドラコじゃないと出来なかった事よ』
そう言い微笑むクロウ
ｻﾞｯ
「クロウ、お待たせ」
ダンブルドアと少し話をしててね、と来たのはクロノスだ
「クロノス、お久しぶりです」
『お父様！』
ドラコとクロウもそれに気付く
「ドラコ、君がいてくれて助かったよ」
久しぶりだね、とドラコの頭を撫でるクロノス
ドラコも心無しか嬉しそうだ
「それじゃあ、お別れは済んだかな？」
『ハグリッドならもう少しで来ると思います』
あとあの3人もきっと来るわ、とクロウは伝える
「じゃあ、先に寮に戻ってるよ」
そう言い、ドラコはその場を後にする―
ｻﾞｯ
そして、入れ替わるようにして3人が来る
「あ、その人…」
ロンがクロノスを見てハッとした表情をする
「クロノス・ロヤリテート。
アイルランド魔法生物保護区長でクロウの父親だよ」
宜しくね、と微笑むクロノス
「だから、ウィザウィングスを
ペットとして所有出来るわけね…」
ハーマイオニーは納得してる様子
ﾀﾞｯ
「クロノス！もう来てたんか！」
ハグリッドが駆け寄って来る
「もう行かなきゃならないからね
また会えるよ、ルビウス」
ウィザウィングスのそばに行き、
悲しそうな顔をするハグリッドに声を掛けるクロノス
「行こうか、ウィザウィングス」
ハリー達3人もお別れをしたのを確認し、
そう言うとウィザウィングスは前脚を折り曲げて
クロノスが背中に乗りやすいようにする
ﾊﾞｻｯ
「クロウ、あまり無理しないようにね」
『勿論です、お父様』
そう言い残すと、ウィザウィングスは翼を広げ
クロノスを乗せて大空へと飛んで行った
「行っちゃったね…」
ハリーはその様子をしばらく見ていた―
「そうだ、ロン。ちょっと来い」
何かを思い出したかのように、小屋へと歩き出すハグリッド
その後を3人もついていく
ﾊﾟｶｯ
「ほれ、ペットはちゃんと見張っとけよ？」
そう言いハグリッドが小さな瓶から出したのは
いなくなったとロンが騒いでいたスキャバーズだった
「スキャバーズ‼︎」
生きてたのか！と喜ぶロン
「ねぇ、誰かに謝るべきじゃ無い？」
「そうだな、今度クルックシャンクスと
ロヤリテートの犬に会ったら謝っておくよ」
詰め寄るハーマイオニーにそう言うロン
「私達によ」
そう怒るハーマイオニーに対し
クロウは鼠を怪訝な顔で見ていた―
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作者名：戯言。 | 作成日時：2021年12月20日 21時
