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思い出の三 ページ3
「ご注文のわらび餅です。」
手元のわらび餅をふと見て、透明な部分に目が止まる。
「そういえば……」
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「えっ！お父様、どう言うことですの！」
「仕方がないのだ。すまんな、分家の者達も、そろそろと……。」
「でも、いくらなんでも、
「しかし……決めなければならない。嫌ならば、私が指名する。」
「知りません！失礼致しますっ！」
足音荒く、本家の扉を閉める。
「雅ちゃん。大丈夫？どうしたの？」
目の前にいらっしゃる誉さんに、思わず不満をぶつける。
「信じられません！なぜ勝手に婚約者を決めさせるだなんて！仮にも本家の当主が、分家の者達に気圧されて！」
「えぇぇっ⁉そうなの⁉」
「……はい。」
「雅ちゃん。追っぱらおう！候補の人たちと、そのお話。」
え？
追っぱらう？
「雅ちゃんが妖と戦うとき、いつも頭脳戦でしょ？だから、それで追っぱらおうよ！」
誉さんの発言に、思わず口元が緩む。
「……もちろんです。」
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「あ〜、そう言えば！あれ、どうなったっけ？」
「私と誉さんで、毎日着飾って街に出て、結局逃げ切りました。ふふっ。そのとき、水晶の腕飾りを買ったんですよね。」
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作者名：水母 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年3月22日 20時
