episode52 ページ4
煌帝国
紅玉「白Aお姉様、本当に大丈夫ですの？」
貴「えぇ、心配かけましたね」
煌帝国へ戻った頃には頭痛は治まり、
私は何も無かったかのように本調子に戻った。
私は絨毯から下りると、目的の皇帝陛下の元へとあしをむけた。
紅玉「本当に大丈夫なのかしら…あんなに苦しそうでしたのに…」
夏黄文「日頃の業務でお疲れだったのでしょう」
青翠「姫様……」
鳴涼「……青翠、本日あったことを紅炎様にお伝えしに行ってください。俺は姫様に着いていきます」
青翠「はい！先程の白A様のこともですか…？」
鳴涼「全てだ」
紅玉「ちょ、ちょっと鳴涼ちゃん！どうして紅炎お兄様に？」
鳴涼「……紅玉姫、我々は変わってしまった白A様を取り戻したいのです。
そのために紅炎様や白瑛様方と共に探っているのです」
紅玉「！！」
鳴涼「それでは失礼致します」
私は皇帝陛下へとバルバッドの件を伝え、承認を得た後
自室に戻り机に溜まった書類を片付け始めた。
部屋の中には、私が心配だからと鳴涼がいた。
私が書類に手をつけている間、彼は何も喋らずにただ私の横に立っていた。
座って休んでもいいと伝えたのだけれど、拒否されてしまったわ。
ｺﾝｺﾝｯ
「白A」
貴「！母上」
扉が開くと、母上がいた。
母上はおかえりなさい、と私を抱きしめ頭を撫でてくださった。
鳴涼「……」
玉艶「バルバッドの件、陛下から聞きましたよ。ご苦労様」
貴「私は何もしていません。ただ当然のことをしたまでですから」
玉艶「少し2人きりになりたいのだけれど、従者は部屋を出てくれると嬉しいわ」
貴「もちろん。母上がそう仰るならば。
鳴涼、部屋を出なさい。今日はもう十分です、ゆっくり休んでちょうだい」
鳴涼「…………御意」
玉艶「ふふふっ」
鳴涼は少し間を置いたあと頷いて、部屋を出て行った。
そして部屋には母上と私だけになった。
玉艶「私の白A
いいえ……もうそこにいるのは分かっているのよ」
突然、母上が私の顔を掴んで目をｶｯと見開いた。
私は母上の恐ろしい顔に眉をひそめた。
貴「はは、うえ…ｯ？」
玉艶「……^^ごめんなさいね、白A
母上の勘違いだったみたいだわ」
貴「そ、そうでございますか…」
玉艶「疲れた顔をしているわ。無理せず休みなさいね
あなたは私の大事な大事な愛娘なのですから」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年2月20日 8時
