episode540 ページ41
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ユミルが消えて、私と進撃の巨人の継承者達だけになった…
リシェは剣を砂に指してただ私を見ていた。
みんなどうして私を見ているの…
どうしてユミルに従わなかったの？
聞いても、彼らは何も喋らない。
ユミルが言ってた…私のためって。
エレンもそう…もう戦わなくていいって。
ねえ、人類を虐 殺することは間違いよ…
どうして話してくれないのよ…
でも諦めちゃダメ。
みんなが戦っているんだもの…私の巨人を相手に奮闘しているんだもの。
私がここをなんとか抜けなきゃ…みんなが死ぬ。
貴「リシェ…私をここから出してくれない？」
リシェ「……」
貴「リシェ？聞こえてないの？」
リシェは何も答えない…
一体どうすればここから出られるの？
ユミルは私に彼らに命令してと言うけど…聞かないじゃないのよ…
分からないことだらけだわ…
分かるのは、現実の世界で戦うみんながピンチだってことだけ…
私の巨人のせいでみんな死んじゃう…ｯ
貴「……ジークは…？ジークはどこにいるの……？」
リシェ「………」
貴「？……！！」
リシェが、指を指した。
その方へ目を向けると、そこには砂をいじるジークの姿があった。
あの人…あそこで何しているの？
貴「ジーク！」
ジーク「……？…あぁ、Aちゃんか…意識を取り戻したんだね」
貴「そっちへ行けないの！こっちに来てくれない？」
ジーク「…わかったよ」
ジークがとぼとぼとこちらに歩いてくる。
が…あと少しで手が届く距離になる、というところで
私の周りに立っていた彼らのうち2人が剣を交差し、ジークの行く手を阻む。
ジーク「Aちゃん…彼らは君に誰も近づけないようにしてるんだ
エレンとユミルちゃん以外はね」
貴「そう……」
ジーク「…“神”である君の力をエレンとユミルちゃんが2人がかりで引き出して、利用してる…その理由は分からない」
貴「ジーク…あなたはここで何しているの？」
ジーク「さあね…あの2人が何しようとしてるのを長い時間をかけて考えていたけど、さっぱりさ…
まさか君までそうなるなんて…君も思ってなかっただろうね」
貴「えぇ…2人のこと私何も見えてなかったんだわ…」
ジーク「Aちゃん…君はどうして全世界を滅ぼそうとしたんだ…俺の計画じゃダメだったのか…？」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月19日 11時
