episode513 アルミンside ページ14
アルミンside
アニ「A……」
貴「なに?」
アニ「…死んだら…あんたはもう生き返らないの?」
貴「…そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないわ」
アニ「…もし、そうだったらどうするの?」
貴「そうね…そしたら、また平和を夢みて1から頑張るしかないわね」
アニ「…どうして?」
貴「もし私がまた生き返るとしたら…それはきっと巨人がパラディ島以外を踏み潰してしまった世界だから。
私は大陸で1から世界を作るわ…それでいつか、パラディ島と和解してみせるわ」
アニ「……そう」
貴「でもきっとそんな未来にはならない」
アニ「そう思う根拠は…?」
貴「何も無いわ。でもそんな気がする…みんながエレンを止めてくれるってね」
Aはそう言って笑った。
アニは、そう…、と言って自分の膝を抱えて顔を埋めた。
貴「アニ…あなたが選んだ事は悪いことじゃないわ」
アニ「……」
貴「あなたが戦うことを辞めたからって…あなたが何もしてないなんて思わないわ。
だってあなたは私の信じる友達の1人だもの」
アニ「ッ……」
アニが顔を上げて、Aを見た。
貴「ありがとう…アニ。
あなたが私を信じてくれて…
繋がろうとしてくれて…私、凄く救われたわ」
_アニ「でももっとあんたと話せていたら…もっとあんたのこと知れたかもしれないって今は思うよ」
_アニ「…誰かと繋がりが欲しいんだろ……?
…あんたはただ、生きたいと願う自分が許せないだけなんでしょ…ロロッ!」
_アニ「…私はただ、ロロと対等でいたいと思ってた、ずっと」
シガンシナ区を出る前にアニがAに言ったことを思い出した。
_アニ「A…ありがとう」
そう言ってアニはAを抱きしめていた。
きっと…ずっと伝えたかった言葉なんだと感じた。
そして今度は…Aからアニへ。
アニ「…ッ…あんたの悲しみも苦しみも全部あんたのものだ」
アルミン「……」
アニ「…あんたの命もッ…気持ちもあんたのものだから…
私じゃあ…あんたの苦しみなんて分からないし、助けることだって出来ない…
だから…ッどうしても言いたい言葉がいつも言えないんだよ…(泣」
貴「アニ…」
アニ「これが最後だって…?嫌だね…ッ
…それでも伝えなかったらきっと後悔しそうだから……
A…ッ死なないでよ…ッ」
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作者名:猫まる | 作者ホームページ:
作成日時:2024年1月19日 11時