朔間零が血を嫌う理由【朔間零】

理由8 ページ8

「……れ、起きるんじゃ！嬢ちゃん！」



え、なんで貴方がいるんですか？朔間先輩。
今ので私の頭はフル回転ですよ！



『んぅ、？あとちょっと……』



「はぁ、そういう所は変わっとらんのじゃから……」



変わってない？先輩は私の何を知ってるの？



『先輩、変わってないってどういう事ですか？』



「あぁ、起きておったんか。この狸寝入り娘。」



なんだよそのあだ名。ひっどいなぁ！



『先輩、どうして私好きな食べ物知ってるんですか？』



「……はて？」



『あんずに聞きました。私のことをたくさん話されたようで。』



嫌がらせかコノヤロー！



ズキッ！！



『く……ぁ、頭…いたぃ……』



痛いっ痛いっ痛いっ痛いっ………



「じ、嬢ちゃん？しっかりせえ！」


ゆらゆらと、揺れる視界に先輩を見た。



あれ？なんか先輩に誰かが重なってみえる……


誰？








＿＿俺から、離れんな。＿＿



あ、ぁ、そんなに悲しそうな顔をしないで……



ドサリッ



わたしの意識はまた、そこで途切れた









「……思い出してきたかのぅ。困ったな」



我輩はとある人に糸電話をかけた



『どうしたノ、零にいさん？めずらしいネ』



「おう、夏目。”彼女”にもう１度魔法をかけてほしーんだよ。アイツ思い出しかけてるから。」



『わかっタ。けド、にいさんはそれでいいノ？』



「＿＿＿＿＿＿。」



『零にいさん、明日には彼女はにいさんのこト、忘れてるかラ。』



「ありがと。」

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