理由34 ページ34
『ぐすっ、ひくっ、零さんのばかぁぁあ……!』
気づくと私は夏目くんのいる秘密の部屋に来ていた。
「Aちゃん、落ち着いタ?」
背中をさすってくれる夏目くんは優しい。
『夏目くん、私……零さんが怖いって思っちゃったの。』
零さんが、吸血鬼である零さんが怖くて。
零さんに、拒絶されるのが怖くて。
零さんに、触れられるのが怖くて。
零さんの、瞳に私が映し出されるのが怖かった。
『私、記憶まだちゃんと、思い出せてないんだ。』
思い出さなくちゃいけない。
これ以上、思い出したくない。この先は辛い思い出ばかりだから。
『夏目くん、私__これ以上思い出したくないよ』
それは、私の過去に対する”拒絶”だった。
「A、ボクが魔法をかけよウ」
『あ、………』
魔法?夏目くん、やだ。私は思い出したくないよ
.
「A、ボクが魔法をかけよウ」
静寂に響く声。
いつか言っタ、最後の魔法
全てを思い出させル魔法。
『なつめ、くん……やだ、怖いよ』
彼女の声は震え、瞳は揺れていル
ボクは彼女に魔法をかけていいんだろうカ
最初から答えは決まりきっていル
「さァ、魔法をかけよウ。」
ピンクの光を放つト、その光はまっすぐと彼女の元ヘ。
次に目を覚ます時ハ、全て思い出してるハズ。
あの時首にかけタ、薔薇の形をした魔法ももうすぐで………
187人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
四月一日えま(プロフ) - 小春日和さん» いえいえです!本当に大好きな作品なので……。これからも小春日和さんのご活躍を祈ってます。 (2018年2月22日 15時) (レス) id: 9831431e38 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和(プロフ) - コメントありがとうございます。無事、完結することが出来ました!番外編ですか、のちのち作りましょう!よし、作るぞー!素敵なアイディアありがとうございます! (2018年2月22日 7時) (レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
四月一日えま(プロフ) - 完結(?)おめでとうございます!毎回、楽しく読ましてもらってます。素敵な作品をありがとうございます。番外編とか期待しちゃいます……! (2018年2月22日 7時) (レス) id: 9831431e38 (このIDを非表示/違反報告)
小春日和(プロフ) - seraさん» ありがとうございます!尊敬してる人にコメントもらえて嬉しいです!さっきseraさんの小説のレス見ました!本当に、お互い頑張りましょう! (2018年1月22日 21時) (レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
sera(プロフ) - スムーズに話が進んで、とても読みやすいです!更新頑張ってください!! (2018年1月22日 21時) (レス) id: 28f01b04a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小春日和 x他1人 | 作成日時:2018年1月4日 19時