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『な、殴ったって……』
勘右衛門「ん?まあ色々あって」
『色々……』
三郎「察するに、兵助の課題をお前が手伝ったのか」
『ええ……まあ』
三郎「ようかん、だったか?確かにあれは美味かった。ありがとうな」
『イヤイヤそんなお礼なんて、あれは久々知先輩が買われたもので……』
三郎「支払ったのは兵助とはいえお前も一緒に買ったんだから、礼を言うのは当然だろ」
『うーん……』
勘右衛門「まあまあ、お礼は素直に受け取っておくもんだよ」
『はあ……』
一番聞きたいところなのに"色々"と省略されてしまった上になんかうまく丸め込まれた気がする。忍びとして話を誤魔化すのも上手くなってんのかなぁ。結局殴り殴られってなんだったんだろう……
庄左ヱ門「──結局、鉢屋先輩はどうしてA先輩を連れてこられたんですか?」
「「「『あ』」」」
彦四郎も混ぜた四人で微妙な空気になっている所をうまく切り出してくれた庄左ヱ門。私の心の中の一年は組のよい子達も声を揃えて言ってるよ。「庄ちゃん、相変わらず冷静ね」ってさ。
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鉢屋「俺がAを連れてきたのは、この委員会に参加すべきと思ったからだ」
彦四郎「え、」
庄左ヱ門「……」
『は?』
この委員会に参加すべき……?いやいやいや、
『私は──』
庄左ヱ門「でもA先輩は保健委員所属ですよね?」
『……(ウンウン)』
勘右衛門「……あーなるほど」
言いたいことをなんでも代弁してくれる庄左ヱ門。流石だね!……セリフ取られたとか思ってないよ、大丈夫。
その傍ら、勘右衛門は三郎の言いたいことがわかった様子。何がなるほどなんでしょうね、バカにもわかるように説明していただけると嬉しいですます。
三郎「よーく考えてみろ。Aといえば?」
庄左ヱ門「…………くのたま唯一の上級生?」
三郎「正解。ということはくのたまの最高学年、言わばくのたまのまとめ役だ。即ち──」
勘右衛門「くのたまの学級委員長的ポジションであるAちゃんにはこの学級委員長委員会に参加する資格があるから連れてきてみた。……ってところか?」
三郎「ご名答だ、勘右衛門」
自分の考察が合っていた勘右衛門はニコニコと、説明を聞いた一年生は納得のいったように「なるほど」と頷いている。私はといえば、
『は?』
口をあんぐりと開けて固まっていた。
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黒糖さまでーす - かすてらさん、わかります自分もニヤけてます。 (2023年3月5日 23時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま…子ども向けアニメなのにニヤけちゃう… (2020年9月5日 12時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 一般人Nさん» へへ、ありがとうございます。告白されたの初めてなので嬉しいです*˙˙* 雑渡さん出ます!話の順番的にもう少し後なんですがめちゃくちゃ出てくるお話があるのでそこまでお待ちいただければと思います……!> < (2020年2月24日 21時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
一般人N - 初コメ失礼します!大好きです付き合ってください!(( 個人的に雑渡さんが好きだから雑渡さん出してくれると嬉しいなぁ…なんて思ってます!できればで良いので、無視してもらっても構いません!更新楽しみにしてます、頑張ってください!! (2020年2月24日 16時) (レス) id: 3767b6257a (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - リリイさん» コメントありがとうございます!本編ではファンタジー要素を入れる予定は無いので本編終了後、番外編などで書ければと思います。素敵なアイデアありがとうございます^ω^ (2020年2月24日 8時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼葉碧 | 作成日時:2019年12月22日 23時