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『イテテ……』
「大丈夫か」
『あ、ありがとうござ……ヒョエッ』
突き飛ばされた私は誰かの腕の中にいる。待って私まだ嫁入り前なんです。というかこの目の前の着物は……
『たっ………………たたたたたたたた!!!!!』
「た?」
藤と藍の間のような色、立花仙蔵の着物である。
しんベヱ喜三太に突き飛ばされた私は何故か仙蔵の方へ飛ばされたらしい。しんベヱ喜三太をまとめて受け止めた伊作は隣ですっ転んでいる。
仙蔵のおかげで怪我はしなかったけど誰が彼の懐へ収まると予想した?
──ゥウウウウ……
こちらのそんな状況はお構い無しに猪はじりじりとにじり寄ってくる。
そんな猪から庇おうと、私を包んでいた仙蔵の腕に力が籠った。お止め下さいお客様!!!!!モブの命が大変なことになりそうです!!!!!
火薬の香りと何故かいい香り。お前何つけてんだよ香水かい?この時代にあるのかい?それとも睡眠薬とかですかね、なんだかクラクラしてきた。そもそも本来ならこのポジションは喜三太のはず。なんで二人して伊作の方へ逃げたんだ。
これは幸運?不運?
オタクの私なら願ってもない幸運なんだろうけどモブの私にとっては不運だよ!!!私が不運厳禁だよ!!!!!!
──ドォォオオオン……
私の心の叫びに応えるかのように先程木陰へ飛んでいった焙烙火矢が爆発した。
喜三太「……あ、猪が」
しんベヱ「枝の下敷きに……」
衝撃で木が倒れ、横に伸びていた枝が丁度猪に直撃して難を逃れた。
喜三太「この木を倒したのは、」
しんベヱ「それはもちろん立花先輩ですよね!」
仙蔵「いや、それは……」
喜三太「さっすが立花先輩!」
しんベヱ「すごいすごーい!」
仙蔵「……」
もういいじゃない。仙蔵が点火した焙烙火矢が木を倒してくれたんだから仙蔵が倒したも同じだよ。
だからさ、とりあえず
『ハヘ…………』
伊作「Aちゃん!?」
早く帰りましょうよ。
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黒糖さまでーす - かすてらさん、わかります自分もニヤけてます。 (2023年3月5日 23時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま…子ども向けアニメなのにニヤけちゃう… (2020年9月5日 12時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 一般人Nさん» へへ、ありがとうございます。告白されたの初めてなので嬉しいです*˙˙* 雑渡さん出ます!話の順番的にもう少し後なんですがめちゃくちゃ出てくるお話があるのでそこまでお待ちいただければと思います……!> < (2020年2月24日 21時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
一般人N - 初コメ失礼します!大好きです付き合ってください!(( 個人的に雑渡さんが好きだから雑渡さん出してくれると嬉しいなぁ…なんて思ってます!できればで良いので、無視してもらっても構いません!更新楽しみにしてます、頑張ってください!! (2020年2月24日 16時) (レス) id: 3767b6257a (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - リリイさん» コメントありがとうございます!本編ではファンタジー要素を入れる予定は無いので本編終了後、番外編などで書ければと思います。素敵なアイデアありがとうございます^ω^ (2020年2月24日 8時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼葉碧 | 作成日時:2019年12月22日 23時