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伊作「お饅頭くださーい」
「はーい!」
それから無事に山を下りて麓へ。
伊作がしんベヱ喜三太に約束していたから道中にあった茶店へ寄った。中からはとてもいい香り。私までお腹がすいてきちゃった。
仙蔵は荷物も下ろさず難しい顔をして座り込んでいる。
私はといえば仙蔵とかなり密着していたもんだから本気で死ぬかと思った。あの時絶対そこら辺のタコより赤かったと思う。
……して、これで会ってしまった上級生は伊作に三郎に竹谷に留三郎、兵助に仙蔵……残るは五人か。このまま行くと近いうちに会うことにはなるんだろうから諦めてるけど次は誰なんだろう(フラグ)。予め次は誰か分かってれば少なくとも心の準備くらい出来るのになぁ……。
「はいお待ちどうさま」
伊作「ありがとうございます。さ、どうぞ」
しんベヱ「わーい!」
喜三太「ありがとうございまーす!」
2人はお饅頭を両手に持って満足そうに食べている。初めて生で見たけどいい食べっぷりだなぁ。
伊作「Aちゃんもほら、どうぞ」
『ありがとうございます』
受け取ったお饅頭は作りたてなのかホカホカしていた。ふわふわの皮と中の餡の甘さがたまらない……!下がった私の気分も一気に急上昇した。
『……おいひいでふ!』
伊作「はは、それは良かった」
へへ、段々と伊作の笑顔にも耐性がついてきたぞ。
最初は眩しくて眩しくて、思わずコーちゃんの後ろに隠れたもんだけどやっぱ長く一緒にいると慣れるんだな。きっと美形が近くにいる人の感覚がおかしいのと同じ感じのやつだ。
……そういえば
仙蔵「ハッハッハッハッ!」
『ングッ』
伊作「どうしたの?仙蔵」
突然笑い出すからお饅頭喉につまらすとこだった。びっくりした。今度はモノローグでマイナスとマイナスで普通になった、ってところだろうか。今のを事情を知らない人がみたらただの気が触れたやつだと思われるよ。それにしても素敵な笑顔ですねえ、私は良すぎる自分の視力を恨みたい気分だよ。
仙蔵「いや、なんでもない。さあさっさと学園へ帰るぞ。ッハッハッハッハ……」
「「「?」」」
機嫌がいいのはいいことですよ。その笑顔、少しでも長く保てればいいけどねえ。
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黒糖さまでーす - かすてらさん、わかります自分もニヤけてます。 (2023年3月5日 23時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま…子ども向けアニメなのにニヤけちゃう… (2020年9月5日 12時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 一般人Nさん» へへ、ありがとうございます。告白されたの初めてなので嬉しいです*˙˙* 雑渡さん出ます!話の順番的にもう少し後なんですがめちゃくちゃ出てくるお話があるのでそこまでお待ちいただければと思います……!> < (2020年2月24日 21時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
一般人N - 初コメ失礼します!大好きです付き合ってください!(( 個人的に雑渡さんが好きだから雑渡さん出してくれると嬉しいなぁ…なんて思ってます!できればで良いので、無視してもらっても構いません!更新楽しみにしてます、頑張ってください!! (2020年2月24日 16時) (レス) id: 3767b6257a (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - リリイさん» コメントありがとうございます!本編ではファンタジー要素を入れる予定は無いので本編終了後、番外編などで書ければと思います。素敵なアイデアありがとうございます^ω^ (2020年2月24日 8時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼葉碧 | 作成日時:2019年12月22日 23時