検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:12,304 hit

*小さな演奏会〜var4〜【ベトside】 ページ28

「みなさん、バッハさんとクラクラの二人が来ました!」

楽屋に明るい少年の声が響いた。

「ついに来たか。」

俺はそっと覚悟を決めた。

今宵は俺たちの演奏を小娘に堪能してもらうだけでなく、明日から行く旅行の口実を作ることも目的だ。

それは全員の目的だ。

だが、少なくとも俺は違う。

なぜ俺がこの『熱情』を選んだか。

きっと小娘は分かっていない。

だが、分かってもらわねばいけない。

そして、俺と同じように、明日からのことを覚悟してほしいのだ。

俺は今宵、ピアノという道具を使ってできる限りの思いを伝える。

たとえ、向こうのホテルで『悲愴』や『月光』をこれまでもなく重く弾くことになろうが。

俺はその覚悟を持ってあえてこのソナタを選んだ。

俺の熱情は今熱を持ち動き始めたわけでない。

俺の熱情は、ずっとずっと、小娘と話した瞬間からくすぶり、熱を持ち始めていた。

俺の熱情は、ピアノの上ではどう表現されるのか、どう歌うのかは知らない。ただ、俺の熱情は、今、この時を待っていたかのように体中を駆け巡る。

小娘よ。

覚悟しておけ。

そう、

俺の本気の熱情を受け止める覚悟を―

*小さな演奏会〜var5〜 【モツside】→←*小さな演奏会〜var3〜【歌苗side】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:クラシカロイド , モツ , ベト
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ヒメちゃん - モツはかわいいし、ベトはなんかツンデレ。なんかたまらないわ。クラシカロイド。(* ∀ *) (2018年9月23日 15時) (レス) id: 5f6a8c1781 (このIDを非表示/違反報告)
愛羅♪(プロフ) - あんころもち(●´ ∞`●)さん» ありがとうございます!楽しみにしていてくださいね〜!ズバリお聞きします!誰推しですか? (2017年8月20日 20時) (レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち(●´ ∞`●) - うおおおお! なんていい子なんだモツはーーー!! ますますモツが好きになりました! 続編楽しみにしてます! (2017年8月20日 18時) (レス) id: 71908c4cef (このIDを非表示/違反報告)
愛羅♪(プロフ) - あんころもち(●´ ∞`●)さん» さあどうでしょう!これからも楽しみにしていただけたらとてもうれしいです! (2017年8月19日 21時) (レス) id: 79571655d4 (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち(●´ ∞`●) - これってベト落ちですか?? あっ ネタバレになるならいいです!おもしろいので毎日楽しみにしています! (2017年8月19日 17時) (レス) id: 71908c4cef (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:愛羅♪ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年7月27日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。