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***



数日後、蝶屋敷にて



「___不死川さん、怪我の状態も気になりますが……その顔どうされたんですか。」



「……」



診察室では不死川の手当てを行う、胡蝶の姿があり



「ちゃんと休まれていますか…?任務中、倒れでもしたらどうする___」



胡蝶がそう声を掛ける中、黙り込んでいた不死川が口を開いたかと思えば



「アイツの行きそうな場所…知らねェかァ、」



そんな問いを胡蝶へと投げ掛け、



「(……)」



胡蝶は何か考え込んだ様子でいながらも、静かに首を横に振り



「私が彼女を待ち続ける中、あなたはひたすら彼女を探しに行って…連れ戻そうとする……。」



「前にも…こんな事ありましたよね、」



呟くようにして、目の前の不死川にそんな言葉を投げ掛ける。



「…私は以前、あなたに言いましたよね。『来るべき時に備えて覚悟を決めろ』と。」



「あなたはまだ…その覚悟が決まりませんか。」



胡蝶が不死川に対して、そう告げる中



不死川は少しの沈黙の後、口を開いたかと思えば



「…お前がそれを言うのかァ、」



「お前こそ本当は…そんな覚悟待ち合わせてねェだろォ」



「本当に覚悟が決まってるってなら、そこにある届けは…もうとっくに出せてる筈だろォ」



不死川はそう言って、隠すようにして机上へと置かれていた『除隊届』へと視線を移す。



「やはり…あなたはこの文を読みましたか…。」



胡蝶は皺になった届けへと目を向け、静かに視線を落とす中



「……」



不死川はそんな胡蝶に目を向けた後、



「手当て…ありがとなァ、___」



その場に立ち上がり、すぐさま診察室を立ち去っていく。



















蝶屋敷を去った、その後の道中



「(アイツ…何処行きやがったァ…、)」



不死川はそんな事を思いながら、一旦自身の屋敷へと立ち寄り



郵便受けへと収められていた、手紙へと目を通す中で



「(そういえば…アイツ、最近誰かに手紙出してたよなァ…。____)」

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作者名: | 作成日時:2023年11月1日 0時

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