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9.興味 ページ9

[ジュダル]




この女との戦いは
今までにないほどにすっげぇ楽しかった。





2人で部屋に戻ってる最中では、
疲れたと声を出す女。






ジュダル「ふっ…あんなんで
くたばるなんて弱えな。
お前がくたばらなければ
もっと遊びたかったんだぜ。」





A「う、うるさい!
大体私は魔法を使ってなかったんだから
手加減くらいしてよ!」






そういやこの女、
俺と戦っている時ずっと刀でしか戦わなかった。




戦っている時も違和感はあった。
だから聞いてみる。







ジュダル「そういやどうして
金属器を使わなかったんだ?」







A「単純な話。
私の魔法を知ったら
敵に責められた時に不利だからよ。

私が魔法を使わない限り、誰も私の魔法が分からない。戦いに勝つための勝算よ。」







ジュダル「っ…………」






この女、俺よりも歳下のくせに
そこまで先の事を見通して戦っていたのか?!



珍しく動揺し、顔に出ちまった。




だって驚くだろ!?
こんな小さくて、普通の女みてぇな生活をして
楽しんで生きていくことが出来るのに…




先の事を考えて戦う奴は
並外れた戦士しか出来ねぇ。





もしかしたらこの女は、
何か事情があって剣士の道を進んだのかもしれねぇな。




そう考えると、少し複雑な気持ちになった。






A「何よ?その目は。」






やっぱり顔に出ちまったか。
俺は何事もなかったかのようにして
普通に話を再開した。






ますますこの女に興味が湧いてきた。
この女は、どこか俺に似てる気がする。





もっとこいつの事を知りてぇ。

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作者名:花月 | 作成日時:2020年9月23日 3時

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