38.求婚 ページ38
[A]
黒冥「だから俺と婚約しろ。
剣士などやらず、新しく女としての幸せを与えてやろう。」
A「断る。
私はパルミラ王女として、国を守る義務がある。
元より私は剣士になった時から、
女としての幸せなんて必要ないと決めていた。
貴方のような口の悪い無礼者なら尚のこと、
断らせてもらう。」
黒冥「女としての幸せを知らないからこそ
そんな事が言えるのだ。」
A「いい加減にしろ!しつこい!」
あまりのしつこさに腹が立ってきた。
こうゆう奴とは話しても無駄だ。
A「とりあえず、婚約は絶対にしない。」
それだけを言って、
その場を立ち去ろうとしたら
黒冥「口だけで言っても俺の物にならないとは、
面白い。それでこそ俺の物になった時の快感はどれほどなのだろうか。
気に入った。絶対にお前を俺の物にしよう。」
A「なっ…………!?」
いきなり剣を振り下ろしてきた。
慌てて刀で防御するが、
威力が強すぎて吹き飛ばされた。
こいつも…剣士だったのか。
しかも並大抵の腕ではなれない剣術。
黒冥「ほう…。これを受け止めたとはな。
ますます面白くなったぞ。
お前の快楽に溺れた姿も見たいが、気が変わった。
痛みつけて俺にこがれる姿。
そっちの方が良い。」
っ……………!?
目が本気だ。
これはやばい。
何かをしかけてくる。
集中力を高め、
次にどの間合いから攻めてくるか予想する。
右足が動き、こちらに向かって走ってきた。
左側から攻撃がくる!!
それよりも先に攻めなくては…!!
私も踏み出し、
刀を振るうが
A「なっ…………!?」
私の刀を受け止められた!?
この人、日本の立ち回りを知ってるの!?
その後すぐに
連続で早い攻撃がきた。
速すぎる……!!
目で追い切れない!
なんとか勘でギリギリで避け続けたが、
ブチッ!!!!
左腕の筋を斬られてしまった。
A「くっ…………!!」
黒冥「ほぉ。急所を避けたか。
先程の太刀打ちを勘でここまで避けた奴はお前が初だぞ!!」
まずい…。
今ので左腕の腱を斬られた…。
親指が全く動かない。
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作者名:花月 | 作成日時:2020年9月23日 3時