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30.ある商人 ページ30

[A]




白龍に3時間ほど稽古をして、
もう昼過ぎになった。





白龍「指導ありがとうございました!
宜しければ、お礼に街を案内します。」





A「いいの!?
美味しいご飯とかあるかな?」





白龍「えぇそれはもちろん!
この街については詳しいので任せてください!」





A「やったー!早速行こう!」






白龍と街中を歩き、
色んな店を紹介してくれた。





普段はジュダルと来てたけど、
白龍ならではの知ってる店を教えて貰えて



今度ジュダルともきたいななんて
思ったりした。





白龍に景色が綺麗な所があると言われ、
そこに向かって人混みを歩いていたら
女の子にぶつかってしまった。




女の子『きゃっ……ご、ごめんなさい!』





A「こちらこそごめんね。
怪我はない?」





商人『あー、
そいつの事は心配しなくて大丈夫だ。』





A「え?」




女の子と私の間に
横入りしてきた男がいた。





商人『こいつ、奴 隷だから。
怪我して使えなくなったら捨てるだけさ。』





よく見たらこの小さい女の子、
足枷を付けられていた。





まだ5歳くらいの小さい子なのに。
周りを見渡せば、足枷を付けられている集団が
商人と思われる人達に命令されて移動していた。






倒れても、そのままにして
誰も助けようとしない。






A「貴方、奴 隷商人?」





商人「いかにも。」





A「なら話が早いわ。
この子達、解放させて。」





白龍「ちょ!A殿!!」





商人「はははっ!
何を言うのかなこのお嬢ちゃんは。
だが、随分とべっぴんさんだな。

このガキの代わりにお前が奴 隷になるなら、
このガキを解放してやってもいいぜ。」






A「それじゃダメ。
全員の解放を求めるわ。」






商人「っち!なんて図々しい女だ!」






私達が口論していたら、




バタッ






急に女の子が倒れた。





A「大丈夫!?………熱い…
熱がある。早く医者に!!」






商人「あーこれはもうダメだな。
数日ずっとこの調子だ。おい、野郎ども。
こいつ、あれに使え。」






商人(部下)「了解。頭。」






熱でぐてってしてる女の子を
雑に引っ張って近くの闘技場らしき所に連れ込まれる。





A「なっ!辞めろ!!」





慌てて女の子を助けに行くと、
部下らしき人達に止められる。

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作者名:花月 | 作成日時:2020年9月23日 3時

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