黒の教団の入団者は アレンの双子の妹でした【Dグレ】

22話心配 ページ24

リナリー「それだけじゃないのよ？任務の時…いつまでも戻ってこないあなたを心配してアレンくんもすぐ迷子になるくせにあなたを探しに行ったし……」

貴「そう……ですか」

リナリー「Aを見つけた時、アレンくんすごく焦ってたよ。あんなアレンくんみたの初めてだったな…。右眼のこともずっと心配してたし」

貴「アレンが……私を心配？でも…アレン、怒ってた……」

リナリー「アレンくんが怒ってる理由は本人に直接聞くほうがいいかな。私も怒ってるんだから！……私達は仲間なんだからね？」

貴「はい……」

私とリナリーさんが話している間、婦長さんは手際よく点滴とかチューブとかを外してくれていた

あ、でもやっぱり右眼の包帯は外してもらえないか……

婦長「とりあえず、もう動いて平気よ。ただし無理はしないこと！いいわね？」

貴「はい、ありがとうございました」

ぺこりと婦長さんに頭を下げる

リナリー「アレンくんなら確か教団の近くの森に行ってたよ」

ニコッと笑ってリナリーさんがそう教えてくれた

なんだろう、この笑顔に逆らえない……

貴「行ってみます……」

リナリー「うん、頑張ってね！」

私はもう一度二人に頭を下げてから教団近くの森に足を運んだ







森に入ってすぐに、アレンは見つかった

アレンは地面に腰を下ろして、うずくまっていた

貴「…………」

無言でアレンに近づく

足音に気づいたアレンが、ゆっくりと顔を持ち上げてこちらをみた

アレン「A……。もう動いて大丈夫なんですか？」

貴「うん…」

アレン「そうですか…」

胸がチクリと傷んだ

アレン、気づいてる？

私が意識を戻してから、アレンは私に全部敬語で話してるんだよ

敬語で話されることはあっても、前はこんなしっかりした敬語じゃなかったのに……

黙ってその場に立ち尽くしていると、アレンがポンポン と地面を叩いた

ーー座れってことかな…？

私は大人しくアレンの隣に腰を下ろす

貴「あのね、アレン。私さ、謝りたいことあって……」

アレン「自分が弱かったから、とかノアに逃げられて、とかそういうのだったら絶対聞きませんよ」

間入れずアレンにそう言われ、言葉に詰まる

貴「……アレン怒ってるよね…？何で…？その理由が……わかんない」

自分でもなんでだかわからないけど、言葉にしているうちに 目から涙が溢れてきた

けど、逃げずにちゃんと知りたいんだ

アレンの気持ちが……

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