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壁を抜け、そこに広がるのは大きな駅のホーム。９と４分の３番線ホームだ。同じくらいの歳の子から上級生らしき人まで多くの魔法使いでごった返していた。
リリーも初めて見る光景に驚きを隠せないようで、その場に立ち止まってじっと眺めていた。
「凄いわ！こんなにたくさんの魔法使いと一緒にホグワーツで学べるのね！」
興奮した様子のリリーが走り出し、あっという間に見失ってしまった。好奇心旺盛なところはAと似ているが、リリーの行動力にはいつも驚かせられてばかりだ。
リリーのように人混みを突っ切っていく自信はなく、後ろから壁をすり抜けてきたセブの服の裾をただただ握りしめることしか出来なかった。
そんなAをセブは拒まなかった。
「リリーを探すぞ」
いつだって、一言目はリリー、リリー。
そこがセブの魅力の一つなのだろう、
「、セブあそこにリリーが」
「！ああ、行こう」
セブのことを考えながら、リリーの真っ赤な赤毛を探していると、汽車の近くに少し怒った様子のリリーがそこにはいた。
イアンはリリーについていてくれたようで、2人が駆け寄ると、Aの足元に落ち着いた。
「先に行くと危ないだろ」
「ごめんなさい、でも、ねぇ！聞いて2人とも！今本当に最悪なことが起きたの！」
一言あっさり謝ると、リリーはその赤毛と同じくらい顔を真っ赤にして、すごい剣幕でまくし立ててきた。
走ってきた男の子にぶつかられて、一目惚れされたらしい。微笑ましい話に聞こえるが、リリーによれば礼儀がなってないとの事。
走ってきた男の子は眼鏡をかけていて、いかにもヤンチャそう、隣でその男の子を見てクスクス笑っていた黒髪の男の子もいたそう。
絶対に気をつけて、と何度も念を押した。
ちらりと横を見れば殺気を隠しきれていないセブ。そんなセブに気づかないリリーは、その話にケリをつけたようで汽車に興味津々だ。
「セブ、？」
呼びかければ般若のような形相で振り向くセブ。
「私たちで、リリーを守ろうね？」
そうだ、お前もいたと言わんばかりの表情をこちらに向けると、満面の笑みを浮かべうなづいた。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
