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ホグワーツ城内に入れば、「噂」のシリウス・ブラックと並んで歩く女子生徒を物珍しそうに見る生徒の視線が痛かった。




先程まで感じていた手の温度の心地良さが忘れられない。
初めて手を繋いだ男の子がシリウス・ブラックだなんて信じたくない。



寮に帰るまで、彼は一度も後ろを振り向かなかったし、Aもそれを期待しなかった。
不器用な距離感が、意外と女の子をエスコートするのに不慣れなのだと、とって見える。




名家ブラック家のお坊ちゃんといえど、彼はそのしきたりやらに染まりはしなかったのだろう。



仰々しいパーティーも堅苦しいタキシード姿も彼には似合いそうになかった。上手いことやりくりして女の子と接したことなどなかったのだろうな。


それでも、時折後ろのAを気遣うような足取りからは、根っからの優しさが垣間見えた。


はためき合うローブの裾をじっと見つめて、寮に着くのをただひたすらに待っていた。



コツコツと2人の足音が規則正しく廊下に響いて、談話室の前でいつものごとく呪文を唱える。

人気のない静まり返った談話室が2人の熱を徐々に冷やす。



シリウス・ブラックは「俺、先生に呼ばれてんだわ」と、取ってつけたように言ってそのまま入ったばかりの談話室から出ていってしまった。




「…変な人」


でも、悪い人じゃないって、分かってる。

でも、いつボロが出てしまうかなんて分からない。





ブラック家には気をつけて、

やっと見つけた居場所と家族を守るために、






そうよ、愛称

やればできる、あなたならできる。



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作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます!嬉しいです、カメさんですが頑張ります!! (2022年9月20日 21時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです!頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月10日 13時

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