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叶わない16 ページ20

倫音 「A、あんたとは小学校からの付き合いだったけど、ほんと今までありがとう…卒業しても遊ぼうね」

『あ、うん……』


倫音 「私、あんたの所まで会いに行くから…!」


『いや、倫音も東京来るんだろが!』


倫音 「ぶふっ……!…どうだった?卒業式によくある会話再現したんだけど」


『んー、ちょっと涙出そうになった』


倫音 「おいおい、泣くなってA」


この日が来ました。

高校を卒業して私は東京に行きます!
そしてキヨ兄のところにお世話になります!


結局キヨ兄はお正月来れなくって寂しい思いをした。
でも電話かけてきてくれたし、凄く謝ってくれたから良しとする。

それも嬉しかったし、でももっと嬉しかったのは


“早く来い”


という言葉だった。

電話が切れたあと、ベッドの上ではしゃぎまくったっけなぁ…

『うふふふ…』


倫音 「え、何急に気持ち悪い」


『ごめん、思い出し笑い。てかそんな直球酷いわぁ…』


倫音 「あんたは可愛い顔してんだから少しは行動改めなよー、勿体ない」


『私は倫音に好かれてればそれでいいの〜』


倫音 「…あ、あら、そう?」


『照れてやんのー』


倫音 「うるせぇわ!」


今は倫音と新幹線に乗って東京へ向かってるとこ。
卒業してから四日後くらいにもう出てきた。

倫音は調理師の学校に通うみたいで、家も一駅くらいしか違わなかった。

倫音と話をしていたら東京までなんて短い時間に感じられた。

_________

人が多い東京駅に着いた。うぅ、やっぱ少し怖い…


倫音 「A、私彼氏来たから行くわ。一人で大丈夫?」

ん?と振り向くと倫音の隣には大人しめの男性がいた。

あ、この人が例の遠距離恋愛中だった彼氏かぁ…


『うん勿論だわ!二人で楽しんできて〜』


倫音 「うん、ありがとう。なんかあったら電話寄越すんだよ?」


『はーい、じゃ落ち着いたらまたね〜』

倫音と別れて、私は迎えに来てくれているというあの人を探す。きょろきょろと周りを見渡して、あの人の影を探す。

すると、背の高い見慣れた人とばちんと目が合う。


『…ふふっ…やっぱり心配してくれてたんだ』


少しずつ距離が縮まっていく。
近付いていくほど、お互いの笑みは深くなっていって。


そして。


キヨ 「よ、A。遅かったな」


『お待たせしました、本日から宜しくお願いします』


本日から好きな人の家の居候になります。

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蘇澳(プロフ) - けろさん» コメントありがとうございます!とても励みになりました!お目に入れて頂き光栄です!これからも更新がんぱりますので宜しくお願いします^^ (2019年8月30日 16時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
けろ(プロフ) - 初めまして!毎回更新を楽しみにしています(^^)居候生活編も楽しみに待ってます笑小説書くのは大変だと思いますが応援しています! (2019年8月30日 12時) (レス) id: 2aaeade905 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2019年8月12日 23時

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