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馬鹿にしないで ページ6
you
扉がガチャ、と開いて新入社員が顔を出した
その顔が見えた途端に私は心臓がビクッと跳ねて
口の中が乾き、手汗が止まらなくなった
新入社員は背が高く、切れ長の目に顎にはホクロ。
私の羨む、プルプルの唇まで。
「...なん、で...」
誰にも聞こえないくらいの声で
自然と、そう口から出ていた
ニキ「こんにちは、今日からよろしくお願いします。」
ミンジ「よろしくね、ニキくん。
A、ジョンウォニ。この方が新入社員の
ニキだよ。歳はAと同じかな？
とりあえず...A！言った通り、お願いね」
「...は、はい」
私は心臓をバクバクとさせ、緊張と驚きを
隠せずに居ながらもニキの前を歩いた
少し人気のない場所へ来ると私は
振り返って、ニキを見た
やっぱり紛れも無くニキだった。
「なんで、なんで来たの？」
ニキ「なんでって。俺もAがここに
居るなんて知らなかったし」
「意味、分かんない。何なの？
私への嫌がらせなの？」
ニキは取り乱している私とは真反対に
落ち着きながら、「違うよ」とだけ言った
私は呆れたのと苛立ちで涙が出てきそうになった
というか、もう涙はとっくに出ていた
ニキ「俺をまだ、忘れられないんだ？」
「...馬鹿にしないで！」
私はとうとう限界になって、トイレへ駆け込むと
うずくまってただただ涙を流す。それしか出来なかった
.
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作者名：パーコ | 作成日時：2023年8月15日 0時
