壊れかけてしまった日 ページ36
「Aッ!!」
音に気付いて振り返ると、そこにはチャイナが投げたベンチの下敷きになったAの姿があった。
慌てて駆け寄るが、Aはその恰好のままピクリとも動かねェ。
何で避けなかったんだこいつ…!?
「A、大丈夫アルか!?」
状況に気付いたらしいチャイナも急いで駆け寄ってきて、Aの上に乗っかったままのベンチを抱えて放り投げる。
相当な力でぶん投げられたらしい
その損傷部からは時折、小さな雷がパチパチと音を立ててる。
「おいクソサド!!何かA動かないネ!!壊れちゃったアルか!?」
「うっせー黙ってろ!!…おいA、聞こえてんなら返事しろィ!」
もしかしたらさっきの
そんな嫌な想像が頭を
だが。
「……は、イ…ご主ジン、さマ…」
「…!A…」
幸い核は無事だったようで、途切れ途切れの機械音声混じりではあるが確かにAの言葉が返ってきた。
修復不能な事態には陥ってねーことがわかって、思わずホッとする。
「ごめんアルA…!どっか痛いとこ無いアルか!?」
「アホ、からくりに痛みなんざあるわけねーだろィ。…おい、何で避けなかったんでィ。あの程度、てめーなら普通に避けられんだろーが」
攘夷浪士共の攻撃をあっさり見切れるこいつが、飛んでくるベンチを避けられねーわけがねェ。
仮に避けられなかったとしても、バズーカなり何なり出して壊しゃあ良かった筈だ。
なのにAはどっちもしなかった。
自分の身に危機が迫ってたってのに、いったいどんな理由があるってんだ。
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影咲 遥(プロフ) - mihotanakahijikさん» 応援コメントありがとうございます!何気に今作初コメントでテンションが上がっ…ゲフンゲフン。仕事が忙しい関係で更新が滞ることもありますが、少なくとも2日に1回は更新できるようにしたいと思っております。出来る限り頑張りますので長い目で見守ってやって下さい! (2019年9月27日 22時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
mihotanakahijik(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…これからも頑張ってください! (2019年9月26日 7時) (レス) id: 3371577f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年9月1日 20時