悪運 ページ3
感情の無い目と淡々とした声色に、こいつがマジで機械なんだと今更ながら実感する。
今わの際に見んのがこれたァ…何とも味気ねー最期だ。
奴の刀が俺を真っ二つに裂く…その瞬間。
ピタリ。
奴の手が止まり、刃は俺に触れるスレスレのところで止められていた。
「…どーした、トドメ刺さねーのかィ」
「解。地点座標西一二〇四、南八六三にて、南尾 景綱の心音停止を確認。主の死亡により、当機への命令は棄却されました。敵対行動を終了します」
「は……」
奴が手にしてた刀と銃が奴の腕ん中に収納されるように消える。
どーやら俺は、悪運強く生き残ったらしい。
「おい総悟、無事か!!」
部屋の戸が開き、土方を先頭に隊士達が飛び込んできた。
ったく、遅っせーんだよ土方コノヤロー。
「誰かさんが仕事遅ェ所為でおっ死ぬかと思いやしたぜ。腕鈍ったんじゃねーですかィ?そろそろ副長は俺に任せて隠居した方が身のためでさァ」
「そりゃてめーだろ、こんな女相手に手こずりやがって。鍛錬サボってっから腕鈍るんだよ、ちったァ真面目に参加しやがれ」
「だったら是非この女とバトってみてくだせェ。俺でギリギリだったんですから土方さんは10秒でぶっ殺されまさァ」
「ちょっとアンタら何敵を前にして喧嘩してんですか!!目の前に居るでしょその子!!」
あ、居たのかザキ。
地味過ぎ存在感無さ過ぎで気付かなかった。
「解。南尾 景綱死亡により、当機への命令は棄却されています。当機へ危害を加えない限り、敵対行動の継続理由はありません」
「……だとよ」
「そ、そういうモンなんですか…」
現に
こっちから手出ししなけりゃ、マジでこれ以上敵対するつもりはねーんだろう。
58人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
影咲 遥(プロフ) - mihotanakahijikさん» 応援コメントありがとうございます!何気に今作初コメントでテンションが上がっ…ゲフンゲフン。仕事が忙しい関係で更新が滞ることもありますが、少なくとも2日に1回は更新できるようにしたいと思っております。出来る限り頑張りますので長い目で見守ってやって下さい! (2019年9月27日 22時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
mihotanakahijik(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…これからも頑張ってください! (2019年9月26日 7時) (レス) id: 3371577f77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年9月1日 20時