【銀魂】影は貴女のすぐ傍に【沖田総悟】

足音16 ページ17

「ったく、奴さんも懲りねーな。ほぼ毎日警察が引っ付いてるっつーのに未だにストーカー行為辞めねーたァ」

「気配だけで、何気にまだ姿も見たことないですけどね。ホント、どんな暇人がやってるんだか…」


早いもので、沖田さんに護衛してもらうようになってから1ヶ月が経った。
でも未だに私を追いかけ回す視線は消えてない。


沖田さんが一緒に居てくれる時は全く視線を感じないけど、この1ヶ月の中で沖田さんが用事で来られなかった4日間は必ずと言って良いほどその視線が家までついて来てた。
もう此処まで来ると逆に感心してしまう、どんだけ暇なのその人。


「警察ですらストーカーする時間あるんだ、そこらへんのパンピーなら余裕だろィ」

「あー、そーいえば近藤さんもストーカーなんでしたっけ…相手の女の人マジでドンマイ」

「…ま、ストーカーっつーのはどんな障害があろうと惚れた女のためなら何でもする生き物だからねィ。時間も手間暇も惜しまねーんだろうよ」

「そういうもんなんですかねー…」


身近な人がストーカーなんてやってるからだろう。
沖田さんもストーカーの行動原理や思考なんかは何となくわかるみたい。
それわかって良いもんなのかなーと思わなくもないけど。


「早ェとこ捕まえてやりてーとこだが、俺ァストーカー(そいつ)の気配感じたことねーからな。正直こーやって護衛してやるしかねーのが現状でィ」

「それだけでも十分ですよ、沖田さんが傍に居ればストーカーも出てきませんし。まぁ根本的な解決にはならないですし、ずっと沖田さんに護衛してもらい続けるのも凄く申し訳ないんですけど…」

「その辺は気にする必要ねーぜ。おめーと居んなァ俺もそれなりに楽しいからねィ」

「ふわッ!?」


一緒に居る時間が長すぎて感覚が麻痺しつつあるけど、沖田さんの顔面偏差値は滅茶苦茶高い。
そんなイケメンフェイスでニィと口角を上げながらイタズラっ子みたいな笑みを浮かべられたら、そりゃ顔も熱くなるってものだ。

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