【銀魂】片翼の天使【沖田総悟】

母と娘はよく似る ページ22

「その言葉、熨斗(のし)付けてアンタにお返しするよ。もしそーちゃんに傷一つでも付けてみろ。首飛ばすだけじゃ済まさない。原型無くなるまでなます斬りにしてやる」

「怖い怖い。じゃ、定番の交渉といきましょっか。沖田隊長を無事に返して欲しかったら…A副隊長のその綺麗な羽、自ら千切って黎明党(俺ら)にください。そしたら沖田隊長は無傷でお返しします」

「なッ…!?」


思ってもみなかった要求に驚き声を上げる。
自ら羽を千切って差し出せ?
こいつ何言ってやがる、そんなことして黎明党(こいつら)に何のメリットが…。


「昔、その女と同じ白鴉の男女が居てな。そいつらを天人連中にくれてやったら、奴らが"こいつは良い金になる"って話してたのを思い出したのさ。調べてみりゃ白鴉(こいつら)の羽から取れる武器、とんでもなく高額で売れらしいじゃねーか。桐谷(こいつ)は元々真選組を内部から打ち崩すために送り込んだんだが…それを捨て置いても良いだけの価値がその女の羽にはある」

「荻野さん!」


まるで俺の疑問を感じ取ったかのようにタイミング良く現れたジジィ。
こいつが荻野泰平、Aの両親の仇か…!!


「しかし、見れば見る程千鶴そっくりだな。流石はあ奴らの娘といったところか」

「ッ……!!」


ギリ、と強く歯を食い縛る音が聞こえ、見ればAが鬼のような形相で荻野を睨んでた。
当然だ、今目の前で親の仇がのうのうと息してやがるのだから。
手を出さずに堪えられてんのが奇跡だ。


多分俺がこうして捕まってなけりゃ…Aはすぐにでも、こいつらを斬り刻んでたことだろう。
くそッ、何処までこいつの足引っ張りゃ気が済むんだ俺ァ…!!

笑顔の意味→←圧倒的戦力差を覆すには数で攻めるのが一番というが、相手が強すぎると最早関係ない

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