38章 ページ41
「それじゃみんな、乾杯!!」
「「「「「乾杯ー!!」」」」」
カーン、とコップ同士がぶつかり合う高い音が部屋に響く。
昼間少しマスターとも話していたけれど、今日は宴会だ。
何でもお偉いさんの誰かが日頃の真選組の働きを称えて良い酒を樽で大量に送って寄越したらしい。
隊士皆で酒を楽しめるように、真選組に割り振られている地域の夜間警護の代理を立てるところまで手を回してくれたとか。
何だか変にお膳立てされている気がして、違和感を覚えないでもないが…人の厚意を疑うのは良くないだろう。
生憎私は未成年なので酒を飲むことはできないが、代わりに近藤さんがジュースやお茶を色々用意してくれたのでありがたくそれを頂いている。
「A、おめーは飲まねーのかィ。折角の宴会だってのに」
「私まだ17だから。地球だと確か成人するまでお酒飲んじゃ駄目なんでしょ?それに私の星じゃ、お酒は極力飲まないようにしろって言われてるからね。教えを違うようなことはしたくないの」
「ふーん…そりゃまた難儀なこって。こんな美味ェのに」
いつの間にか私の隣に座っていたマスターは、馬鹿でかいビールジョッキになみなみと注がれた酒をがぶがぶ飲んでいる。
確かマスターも未成年だった気がしたのだが、良いんだろうか飲んじゃって。
「翠狼族は戦闘種族だからね…いついかなる時でも気を抜くことが無いように、判断力を鈍らせる酒のような物は極力口にするなって教わって育つの。下戸だと万一飲まされた時に困るから、飲んでも酔わないようにする訓練は一応するんだけどね」
「随分お堅い種族だな、てめーんとこ。嫌になったりしねーのかィ」
「…んー、面倒だと思うこともあるけど…嫌にはならないかな。やっぱり故郷なわけだし。家族だって躾は厳しかったけど、それでも優しいとこだってあったし…」
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影咲 遥(プロフ) - 夜空 星月さん» 星月様、初めまして!コメントを頂きありがとうございます。多分シャボン玉よりもグダる可能性大ですが、頑張って更新していきますね!応援ありがとうございました。 (2018年1月27日 22時) (レス) id: 6088c20e27 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 【シャボン玉に乗せた恋心】のときからファンです!こちらの作品も応援してます!頑張ってください!! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2018年1月27日 21時