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「それで、なんでこんな時間まで起きてるんだ?」
「ああ、それは……締切が……近くて……」
「また追い詰められてるのか」
神谷が呆れたように言う。うっ……私だってもっと早く終わっているはずだったんだ。
「なんか、筆が乗らなくて……」
「もっと計画的にやれば済む話だろ」
「文章というのはね、ノリと勢いで書いた方が上手くいくのよ」
「それを言い訳にして間に合わないなら、元も子もないだろ」
圧倒的正論!!!!!
返す言葉もなく口を噤んだところで、コーヒーマシンが音を鳴らした。無言でコポコポとコーヒーを注ぎ、ちらりと神谷を見遣れば頬杖をついてこちらを見て笑っている。見た目は冷たそうなくせに、笑うと案外可愛いのだ。気が抜けたような柔らかい表情。悔しいけど好きだな、と思った。
「……いいんですヨ、間に合えば」
「間に合えばな」
「やめて」
コーヒーを入れたマグを持ってパソコンを端に寄せ、神谷の向かいに座る
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美桜(プロフ) - 続きがとても楽しみです!^^* (2023年1月26日 11時) (レス) @page16 id: 3c71fa7893 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 12話に誤字がありました。「操作資料」ではなく、「捜査資料」です。 (2019年9月22日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:依香 | 作成日時:2019年9月15日 3時