【utit】自 作 自 演 の キ ス 魔 、 ま ふ ま ふ【mfmf】

キス魔 ６　まふまふ ページ7

そっと眼鏡を外す。
Aを一階に置いてきちゃって、どうせAのことだし、来るだろうと思って作業してたのに･･･
A来ないし、作業も集中できないし･･･

【ま･･･ふぅ･･･ん、や･･･】

『･･･はぁ』

あんな聞いたこともない甘い声に涙目で顔を赤くしてる表情を見たあとに集中なんて出来るわけがないわけで。
気を紛らわそうと聞いていた音楽も、逆に煽ってくるように感じてしまう。

『･･････』

僕が突き放したあとのAの表情が忘れられない。
悲しそうで辛そうな複雑な表情をしていた。
なんであんな表情するの？
好きな人いないって言ってたじゃん。
そんなことされたら、期待しちゃうよ･･･？

『･･･僕って本当、甘いなぁ･･･』

そんなことを呟いて椅子から立ち上がり、一階へと向かった。
階段を降りているとき、なんて声をかけようか考えていた。
･･･もしも･･･
もしも僕が後ろから抱きしめて、そらるさんに妬いてあんなことしたって言ったら･･･
Aは、どんな表情するかな？
･･･僕のこと、少しは意識してくれる？

【まふ！】

『･･････』

僕のこと、好きに、なってくれる？
ねぇ、A･･･？
そんなことを考えているうちに、リビングの前へとついた。

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