【HQ】お……女じゃねえからな！_2

5 ページ5

.


「集合ー！！男バレも集まってー！」


当時の女バレの主将が集合を掛ける
入り口には女バレと男バレの顧問が居る
その顔色は固く暗い


ああ、やっぱり繰り返してる

なんで、なんでかなぁ


「おい、本当に大丈夫か？」


心配そうにのぞき込んでくる2人


私はそんなに情けない顔をしているのだろうか

笑ってる？無表情？怒ってる？


どうすることも出来ない私は


「大丈夫だよ。心配しないで」


としか言うことが出来ない


「……あの事は気にしなくても大丈夫だよ」


研磨がそう言った


あの事……

やっぱり繰り返してるんだなあ


考える暇もなく、私たちは集合した


「今日は大事な話がある」


先生がいつになく真面目な面持ちで口を開いた


同じだ

同じなんだなよなあ


分かる

これからの事が分かる

昨日の事かのように思い出せる


辞めて


辞めてよ


「A？！」


鉄朗に名前を呼ばれた


私は泣いてしまっている

止めたくても止められない


ねえ、私をずっと苦しい思いをしなきゃ駄目？

みんなに嫌われ続けないと駄目？

怯えて生きないと駄目？

男として割り切って生きないと駄目？


「A。君を停学とすることが決まった」


顧問の口から発せられた思い言葉


女バレのみんなは勝ち誇ったかのような表情がみえる

男バレの人たちも当たり前だという顔


鉄朗と研磨は反論しようにも出来ない様子


私の敗北


初めての敗北をここで味わった

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す