アネモネ【２】

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私をギュって抱きしめて
別れるなんてやだって泣きついてきて。







そんな裕太くん見て、胸が締め付けられた。









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最初から気持ちが全然なくて
そのままずっと過ごしてきたから。






私の決断が遅すぎたから
裕太くんにもその分、嫌な気持ちにさせたんだ。









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「…っ、ごめん」



『いや、私の方こそ…』



「もう謝んないで」



『え？』









「Aちゃんが決めたことだから
俺は応援することにした
初めて見つけた気持ちだもんね」



『…裕太くんっ……』









最後まで本当に優しくて
その優しさに涙が溢れた。









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これからも仲良くしてよねって
最後には可愛い笑顔で言われて
なんだかんだでいい別れ方だったかな…？









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あとは自分の気持ちをしっかり
北山さんにぶつけるだけ。









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今まで迷い続けて
初めて気づいた〈好き〉って気持ち。









ちゃんと伝えよう。









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