隣人が牙を剥く.1 ページ34
いつも私達に微笑みかけ教えを説いていた先生の顔は気が付いた時には宙へ舞っていた。
自分の胸が空洞になり、そこをこがらしが吹きぬけるような、云いようのないかなしさに浸された。
高杉「銀時ィィィィィィィ!!!!!」
『晋助!やめて!』
銀時へ殴りかかろうとした晋助を後ろから抑えるAだが高杉はそれを振り払った。
『きゃっ』
桂「A!」
突き飛ばされよろめいたAを桂が支える。
拳を固く握り銀時に向かって走り出した高杉。
しかしそれを天導衆は許してくれなかった。
______グサッ
高杉「ウグッ....」
『晋助....晋助!!!!』
左目を天導衆に刺された高杉にAは急いで駆け寄った。
刺された左目からは血がダラダラと滴り、目を抑える手は真っ赤だった。
『もう誰も居なくならないでっ....』
高杉「すまん....」
弱々しい声で言ったAを高杉は痛みに耐えながらも抱き締めた。
鬼兵隊の首領として先頭へ立つ高杉をいつも補佐としてあらゆる面で支えてきたのはAだった。
そして自分の腕の中で涙を流す亜麻色の髪をしたAをどうしても先生と重ねてしまう自分にも嫌気が差した。
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作者名:たらんちゅらん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...
作成日時:2020年8月12日 22時